意思決定論 人はいかに決断をするのか基礎編
こんにちは。ヤマザルです。
もうすぐで、一年が終わりを迎えようとしていますが、皆さんの今年の一年はどうだったでしょうか?
私自身は、いい意味で大きく変化のあった一年であったと思います。
発信活動を続けていく中で、少しずつ皆さんと交流するようになり、いろんな方と会わせていただいたり、価値観を共有できる良き友や師とも出会うこともできたりと、多くの方に刺激をもらえた一年であったと思っております。
来年も皆さんと一緒に日々精進できたらなと思っていますので、よろしくお願いします。
では本題に入っていきたいと思います。
意思決定論とはなにか?
意思決定論とは、人や組織が目標を達成するために、個々の状況下において適切な選択をしようとすることです。
サッカーにおいても、常に状況が変わる中で一瞬で最適解を出さなくてはいけません。
指導者も複数の諸条件、利害関係が絡む中で答えを出さなければいけません。
そのためのには、人間が意思決定する過程のプロセスと原理をしっておく必要があります。
まず始めに人間の意思決定において際も重要なシステムの一つである意識と無意識について理解する必要があります。
意識と無意識の意思決定
人間には意識領域と無意識領域があります。
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンさんはこの各領域のことをシステム1、システム2と呼んでいました。
(fast and slow参照)
システム1とは無意識的意思決定であり
瞬間的に物事を判断しますが、印象や記憶によって騙されてしまうことが多々あります
無意識をサッカーで例えるなら、ある程度習熟したサッカー経験者が蹴り方を考えなくても、瞬間的に正確なキックが行えたり、ボールが急に飛んできても、体が勝手に反応してボールを止めることができたり、スペースの有無を一瞬で判断できるようになります。
無意識の悪い面として、悪い癖がつく、つまり、無意識的行動が悪いプログラミングをされるとなかなか修正するのが難しくなってしまいます。
なので、できるだけはじめに正しい動作、認知フレームを落と仕込むのが大切です(そこまで簡単な話ではないですが)
また、騙されることとしては、錯覚であったり、記憶からくる認知の歪みなどがあります(これについては次の記事で書きます)
次にシステム2について話します。
システム2は意識的意思決定であり
頭をつかって考えるため、時間はかかりますが、
システム1より正確に状況を読み取れます。
例えば、複雑な計算問題を解くとき、新しいトレーニング、動作、戦術的アクションを行う時などはシステム2が作動して注意しながら動作を行います。
人間はほとんどの行動を無意識的に行っています。
何故かと言うと、人間には自我消耗(意思力の枯渇)というものが存在し、常に意識して行動していては体力がもたなくなっていまいます。
なので、人は学習したプログラムから意思力を使わなくても正しい行動、決定ができるように設定するのです。
これは最小努力の法則とも言われ、基本的に努力はコストとして考えられるので、人間は基本、無意識的行動するように作られています。
また、この無意識的行動でも正解を出せるように人は学習をするのです。
学習について、NLP(神経言語プログラミング)では学習の4段階というものが存在しており
1無意識的 無能(習得学習前)
2意識的 無能 (習得段階初期)
3意識的 有能 (習得段階後期)
4無意識的 有能(習得)
の1~4の順に変化していくと言っています。
先ほども言ったように、目指すべき最終段階は無意識的有能です。
現代サッカーにおいては、ゆっくり考えている時間はないので、いかにトレーニングで様々な状況下での意思決定を学習して、試合で意思力を使わなくても行動できるかがキーファクターとなってきます。
まとめ
まず、今回皆さんに理解して欲しかったのは、人間は基本的には意識的行動をしていないということです。
自分の頭で考えて決断したつもりが、ただ内蔵されたアルゴリズムに沿って行動しているにすぎないのです。
逆に、適切な学習をすることができれば、無駄なエネルギーを使わずに、日々の生産性や効率性を大きく向上させることができます。
次回は先ほど言っていた、人間の認知の歪み、判断のミスなどと言った人間の不合理性んについて書いていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。