美術科高校生のプレ卒展。
高校の授業もふつうにあって
その上、日々の授業の前後に
朝デッサン、夕方デッサンを数時間するのが通常。
初めてみた教室の雰囲気が
大学のキャンパスのようだと感じたのは
私だけではないだろう。
卒展の作品は
3年生になってから着手するそう。
今までは
先輩たちの作品を楽しんでいたが
来年の今頃を思うと
2年生は自分にもできるだろうかと
不安な気持ちになるようだ。
秋の卒展には
作品横に伝統の自画像も並ぶ
自画像って
とても難しいのではないだろうか。
自分を客観的に書くって
自分に向き合う作業で
3時間
いや
6時間
それ以上
鏡とイーゼルに向かい
小さな椅子に腰掛け
ずっと同じ姿勢で
自分を描き続ける
才能と言わずに
何と言おう。
誰にでもできることではないと思う。
私はこの若き芸術家たちに
尊敬しかない。
ひとりひとり
いろんな想い
いろんな経験
17年、18年生きてきた今の自分
無の状態からはじまって
目の前のここに在る
私が高校生の頃
こんなに真摯に向き合ったことは
何かあっただろうか
好きな人の話
鏡ばかり見ていた朝
眠たい授業
テスト時の追い込み
楽しいが詰まった部活
悩みは友達がいれば解決した
今ではほとんど思い出すこともできない
高校生活
彼女たちは
私が思うより大人だ
もしかすると
私なんかより大人だ
来年は会場に行く前から
泣いてしまうかもしれない
毎日頑張っているのを
知っているから
マスクが外せない時代がきて
登校できない日も長く続いて
何度もスランプが来て
なんとか乗り越えて
眠れない夜も
眠すぎる朝も
この経験は
あなただけのものだ
この経験で
あなたは強くなった
ずいぶん遠くまで
行けるようになった
この2年で
たくさんの変化があった
私にもたくさんの経験をさせてくれた
何度感動したかわからない
何度も勇気をもらった
ありがとう、という言葉では足りない
子どもの成長で親となった喜びを
感じずにはいられない
自分で決めてきたね
小さな頃から
小さな決断の連続
最初の一歩が1番怖い
それでも悲観せず
なんとかなる、と
勇気ひとつポケットに入れて
今日も朝の冷たい空気の中
休むことなく
ひとりで歩いていく
たくさんの喜びをありがとう
生まれてきてくれてありがとう
ひとりでいたら知り得なかった
たくさんの静かな喜びを
私に与えてくれて
感謝しかない
あなたの後ろ姿に
私はいつも励まされている
希望の光が見える
これから歩んでいく道も
振り返れば
きっと素敵な日々
空の色のように美しく
春のように穏やかで
蝶のように軽やか
応援しているよ
どこにいても
どんなときも
わたしはあなたが大好きだ