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鳥羽周作さん『本日も、満席御礼。』
鳥羽さんの思考が、そのまま濃縮還元、いやストレート100パーセント、全く薄められることなく、フルスロットで疾走する1冊。鳥羽さんの声で脳内再生していたので、いい意味でより圧がすごく、畳みかけられて、読み終わると読んでいるこちらのアドレナリンも全開です。熱さだけでなく、鳥羽さんがどれだけ緻密に考えられているか、と同時に即行動にもうつされていて、本当にすごい。まだまだ自分にもできることがあると気付かされます。
・呼吸と同じくらいの感覚で、常にかつ自然に食・料理のことを考えられること。→常に吸収して考え続ける。ありとあらゆること・ジャンルの本を扱う書店員こそ、考えて吸収し続けたことが棚に反映される。棚だけでなく、異業種のレイアウトでも接客でも、いいと思ったことは何でも吸収できるはず。
・思いついたらすぐにやる。→考えるのは大前提で、そこからどれだけスピード感を持って実際にまずできるか。さらに狙っていたところ、あるいは以上に着地できるか。今、まさに自店に足りないところ
・ベクトルが他者に向いている。→理解しているつもりでも、ついつい矢印を自分に、自分だけに向けがち。まずはしっかりと矢印をお客さんはもちろん、他のスタッフに向けるだけで、仕事していくうえでクリアになることがたくさんあるはず。
・究極のクライアントワーク・やりたいのは、お金儲けではなく、手段としてのお金。→本を届けていくために、書店、書店員が残っていくためにお金、売上が必要な点は全く同じ。書店はボランティアや税金で成り立っていない。ここで買ってもらうために、どれだけお客さんのことを考えられるか。
・飲食業界で理不尽なこと、納得できないことが多かった。→書店、出版業界も全く同じ。大手出版社の配本のランキングは強者(大きいチェーン店)が有利で、ランクをあげるのは本当にしんどい。給与面も最低時給のところが多い。もっと上げていきたいし、外のお仕事でも稼いでいけるきっかけや土壌を作りたい。当店の場合、以前は取材や原稿費などはクオカード類だけはもらえ、お金は全てお店に入れる形でした。給与にも反映されなかった。なぜ。今は基本スタッフに直接入ります。
・自身は厨房を去り、「鳥羽さんのコピー」をつくるわけではなく、同じ「イズム」を持った集団を作る。やり方は縛らない。→鳥羽さんがいなくてもミシュランの星を取れる凄み。自分ももっともっと任せきって、外で動くことでお店に還元していけるようになりたい。どうしても自分が棚やイベントを動かしてしまう。もっと覚悟を持たねば。
・シェフはカッコいい。→書店員も自惚れではなく、もっと誇っていい。ただ来た本を並べてるだけでしょ?って言われがちだけれど、ただ並べるのも難しいし、届けられる棚や書店を作って、維持していくのは難しい。そのせいか、しれなりの量の選書やそれなりの文字数の書評など無料で依頼されすぎ。なので偉そうな感じになって嫌だけれど、謝礼の有無を聞いています。自分が単純に無料で受ければ、お店のスタッフはもちろん、他の書店員への前例となってしまうから。
きっと鳥羽さんはもう次へと動き出していることでしょう。最後に書いてあったように、物語はまだ始まったばかり。しっかり追走していけるようになりたいです。
藤原印刷の藤原隆充さんと初めてsioに行って、料理と鳥羽さんによってトんだのが懐かしい。本当に食べることでの感動の限界値が大幅に更新されました。それからは当日キャンセルが出たら1人(人との食事の予定があまり立てれないので…気軽にご飯に行けないタイプなだけ…)でよく行きました。毎回、金額以上の感動で、本当に行って、体験できてよかったです。パーラー大箸も距離的にも行きやすいので、本当によく行って、幸せに食べすぎてしまいます。チキントーバーライスは何度家で食べたかわからないほど。o/sioもHotel'sもまだ数回だけれど本当に最高です。スシローの「すき焼き海鮮シャリ弁」もリピートしまくり、ミニストップの「タレ弁」もおいしかった。ご褒美フレンチのチキン•ビーフもまたストックせねば。おそろしく食へのコメントの解像度が低いですが、本当においしいし、おいしいだけじゃない何かがそれぞれのお店、料理、商品に必ずあるから、誰かに伝えたくなるんだと思う。以上、自担、鳥羽担からでした。
刊行記念のイベントもあります。ぜひ!
定期マガジンでは、最近すっかりハマっている推しの飲食店を紹介。
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