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どんぐりたけし・ありぼぼ夫妻に訊く うちの家族の話。—前編—
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2匹の猫かまたくんとゴンザレスと暮らす、お笑い芸人のどんぐりたけしさん、バンド・ヤバイTシャツ屋さんのベースボーカルを務めるありぼぼさんご夫妻。
この秋には新たにシェットランド・シープドッグの子犬・ぽぬのせきも加わり、賑やかな5人(?)家族になったばかりのおふたりに、これまでの猫との思い出や愛猫たちの個性についてお話を訊きました。
— まずは、おふたりの猫との出会いから教えてください。
ありぼぼ:私は幼少期にアメリカに住んでいたんですけど、そこでヒマラヤンという品種の猫を飼い始めたのが最初です。名前はターボくん。足が速かったので、英語のターボからとって親が名付けました。私はたっちゃんって呼んでいました。
— たっちゃんはどんな猫でしたか?
ありぼぼ:女性が苦手で、兄が彼女を連れてきたときには引っ掻いてしまうくらい凶暴な性格。かと思えば寂しがり屋な一面もあって、当時は親が共働きで私がひとりでお留守番をすることが多かったので、ソファーとかに座っていると端の方でずっと見守ってくれるような距離感でした。その後は日本に帰ってきて、高校3年生まで一緒にいました。
— どんぐりたけし(以下、どんたけ)さんは?
どんたけ:僕は実家が旅館をやっていて、小学校4年生くらいのときに旅館の建て直しで仮設住宅みたいなところに住んでた時期があって、そこに住み着いてる猫にジョニーと名前をつけて可愛がってました。人懐っこくて、近隣の家にも遊びにいっては可愛がられているような子でした。でも、猫と触れ合っていたのはそこに住んでいた3、4年くらいですね。実家はずっと犬を飼っていて、完全に犬家系。だから、きちんと猫を飼ったことはありませんでした。
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— ありぼぼさんは、たっちゃんのあとも猫は飼われていたんですか?
ありぼぼ:そうですね。犬も猫も飼っていた時期があるくらい常に動物がいるような家庭だったので、私が地元で1人暮らしを始めてからも自然と保護猫を迎え入れて一緒に暮らしていました。その間、実家も保護猫を何匹か飼っていて、一時私が実家に戻った際には全ての猫が合流して大猫家族になりました。
— 違う環境で暮らしていた猫たちが合流して大変なことはなかったですか?
ありぼぼ:私が当時飼っていた子は、家に懐かないで人に懐く子で。実家に連れてきたとたんに、この家で一番偉い人は母だと認識して、そこからはもうずっと母にべったり。料理しているときも背中に登って甘えているくらいで、ずっとこの家で暮らした方が幸せなんだろうなと思って、上京するときは実家に残してきました。
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— かまたくんとゴンザレスくんはもう上京してから飼われたんですか?
ありぼぼ:はい。保護猫のなかからこの子達を知って、迎えました。
— 保護猫で探そうと意識されていたんですか?
ありぼぼ:そういうわけではなかったのですが、コロナ禍以降、シェルターのお手伝いをちょこちょこさせていただいていて、保護猫たちを近くでみる機会が多かったんです。もともとペットショップに行く習慣もなかったですし、自分に救える命があるのなら、保護猫たちを選ぶ方が私はいいなと思って。
— シェルターでもたくさんの猫たちを見てこられたかと思うのですが、そのなかでもこの子達に惹かれたのはどういうところだったのでしょうか?
ありぼぼ:シェルターの猫たちは、人間がくると甘えて膝の上に乗ったりする子が多いんです。きっと、本能的に甘えた方がいいと賢く考えているのかもしれないんですけど。でも、そのなかで一人だけソファーの隅に隠れている子がいて、それがかまたくんでした。そういう知恵もずる賢さもなくって、「大丈夫かな?見つけてもらえるのかな?」と心配になって譲り受けることにしました。
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— そうだったんですね。一方で今日来てくれたゴンザレスくんはどういう出会いだったのですか?
ありぼぼ:仕事柄、地方のライブとかで家を空けてしまうことも多く、多頭飼いのほうがかまたくんも寂しくないんじゃないかなと思って、もう1匹迎えようと探していたんです。とはいえ、繊細な性格のかまたくんと一緒になれる子と考えると慎重になったのですが、ある日シェルターで面倒を見ていた保護猫のなかですごい肝が据わった子がいて、それがゴンザレスだったんです。この子はきっと他の猫にどれだけ怒られてもめげずにグイグイいけるだろうなと思って、仲良くなれそうだなと思って連れて帰りました。
どんたけ:本当に2匹は相性がいいよね。
ありぼぼ:本当にすぐ仲良くなったんですよ。
— 名前はどういうふうにつけたんですか?
ありぼぼ:かまたくんは、『シン・ゴジラ』って映画あるじゃないですか、その作品に出てくる第2形態のゴジラ、通称蒲田くんに小さい頃そっくりで。目もぎょろぎょろで前足が短くて、這うように歩く姿がこれだ!と思って。
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— ゴンザレスくんはまた全然違う洋風の名前ですけど、由来は?
ありぼぼ:私が実家で「ぼぼちゃん」って呼ばれていたんですけど、上京するタイミングで母が新しく飼う猫に「ぼぼちゃん」と名付けて、私のあだ名が取られてしまって。それで私も母のあだ名である「ごんちゃん」を自分の猫につけて襲名しようと思って、ゴンザレスにしました。
— どんたけさんは、ずっと犬派の家系で育ってこられて、猫と親密に部屋の中で暮らすというのは初めてだったのかなと思うのですが、実際に暮らしてみていかがでしたか?
どんたけ:犬とは全然違って新鮮でしたね。本当にマイペースだし、こっちから構っても全然来ない。でもそれがだんだんと可愛くなってくるんですよね。犬はこっちが疲れていてもお構いなしに、「構って!構って!」ってくるけど、猫はとにかくマイペースなところがいいですよね。
ありぼぼ:本当にゆったりしてるよね。
どんたけ:こっちがだらだらしていると猫たちもその辺でだらだらしてるし、あとはやっぱりツンデレですね。たまに膝の上に乗ってきたりして、「なんだこいつ、可愛いな…!」みたいになるのは猫の魅力ですよね。
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— どんたけさんは2匹の個性をどのようにみていますか?
どんたけ:かまたくんは甘えん坊だけど、なんか男としてのプライドがあるのか、僕にはそんなに甘えてこないんですよね。もともと男性が苦手で女性が好きということもあって、ボスと認識している妻には僕のいないところでめちゃくちゃ甘えてるみたいです。
ありぼぼ:なんか夫には見られたくないみたい(笑)。
どんたけ:ゴンザレスはとにかく人たらし。以前、僕が深夜に体調を崩してお医者さんに来てもらったときもすぐにすり寄って、薬箱で遊んだりしていて。警戒心が全くなくて、図太い性格ですね。
ありぼぼ:引越し業者にも甘えるし、テレビ台の解体とか組み立てに来てくれた人の邪魔とかするので、いつも隔離しています。
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— 猫との生活になってから、ライフサイクルなど変化はありますか?
どんたけ:ご飯やトイレなどもあるので、丸1日は家を空けないようにしようとか、なるべく早く帰ろうというふうになりましたね。あと、朝も8時とかに起こされるので早起きになりました。
ありぼぼ:それは違うよ!夫が起きるのが早いから猫たちも早くなったんですよ。私はそれに文句を言いたい!(笑)。私はずっと昼夜逆転しているタイプだったので、猫たちも一緒に朝6時とかに寝ていたんですけど、夫が早起きだから猫たちも気づいたら夜に寝るようになって、朝めっちゃ早いし、起きたらにゃーにゃー言うようになったんですよ。
どんたけ:私に合わせてだったんですね。気が付かなかったわ(笑)。
—順応力が高いですね。朝は2匹が起こしに来てくれるんですか?
ありぼぼ:猫たちも私のことは諦めてるみたい。何をやっても起きないので。でも、夫はちょっとでも「にゃー」と言えば、起きて言うこと聞いてくれるからすごく信頼していると思います。
どんたけ:8時くらいになると、起きるのを待ってベッドのヘリのところにすりすりしにきて、たまに頭叩かれたりして起こされています。
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9月にはシェットランド・シープドッグの子犬・ぽぬのせきも加わり、ますます賑やかになったどんぐりたけし・ありぼぼさんご一家。次回は犬と猫の暮らしについても深掘りしていきます。お楽しみに!
プロフィール
どんぐりたけし
2013年にデビューし、ピン芸人として活動。一発ギャグを連発する芸風が特徴でテレビ番組やライブを中心に活動。2018年からピン芸人であるサツマカワRPG、Yes!アキトと共にトリオ「怪奇!YesどんぐりRPG」を結成し、M-1グランプリでは2021年、2022年連続で準々決勝まで進出。服好き芸人としても知られ、服アカウントも静かにフォロワーを伸ばしている。
ありぼぼ
スリーピースバンド「ヤバイTシャツ屋さん」のベース&ボーカルとして、2016年にメジャーデビュー。また、ソロとしても音楽活動を行い、アパレルブランド【neüron】(にゅうろん) もたちあげた。大阪府高槻市たかつき観光大使も務める。
スタッフクレジット
photo:Yuki Kawashima
edit&text:Mikiko Ichitani
Produced by MCS(Magazine House Creative Studio)