芸人と愛猫。―カミナリ・たくみとふうすけとボンド―
人々を笑いで包み込んでくれる芸人たちと、人々を癒しパワーで覆ってくれる猫たち。そんな2人がタッグを組んだら最高に決まっている!ということで、クロネコみっけでは芸人たちが飼っている愛猫を特集することにしました。
2回目のゲストは、カミナリのたくみさん。ブリティッシュショートヘアのふうすけと黒猫のボンドとお子さんとの暮らしや、仕事に与える影響などをたっぷり話していただきました。
子供の成長とともに飼うことになった、ふうすけ。
もともと猫と一緒に生活したことはなくて、実家でもずっと犬を飼っている家庭でした。反対に妻の実家では猫を飼っている家族だったんです。一緒に住み始めて子供も生まれて、子供も猫という存在を認識して、そのうち「猫ちゃん飼いたい」っていうようになったんですよね。妻も猫がいる生活が当たり前だったので、それで飼い始めたのがふうすけです。
ふうすけは5歳になる男の子なのですが、ビビりな性格。基本的に友達とか来たら隠れてしまうタイプです。ふうすけを見てるとミーアキャットみたいに立ち上がったと思ったら、ピンポンが鳴って誰かが来るんですよ! 宅配便が来るときも隠れるくらいビビりなのですが、ヤマト運輸さんが来たときだけは隠れないですね(笑)。
ロケ先で出会った黒猫のボンド。
ボンドとの出会いは番組のロケがきっかけです。千葉県東金市にある大きな猫カフェに取材で訪れたのですが、ロケ終わりに入り口を見たら「近所で黒猫の赤ちゃんが生まれたので里親募集」という貼り紙がしてあったんですよね。それでお店の人と話して、僕でよければと言って引き取ることになったんです。
ボンドは本当に人懐っこいというか、人たらしなところがありますね。ふうすけは隠れるけど、ボンドはずっとお客さんの横にいるし、膝枕をしてくるようなタイプです。だから、我が家に来た人が全員「この子、私のこと好きだね〜」って言ってきます(笑)。義母が始めてボンドに会ったときに、「この子、私の横から動かないの〜」と言い出したので、そこは正直に「お義母さん、これはみんなに対してなんですよ」って言いました(笑)。
実はもともと動物を飼うなら、色は黒がいいって話してたんですよね。その理由が、家族で街を歩いているときに、僕が黒猫や黒いワンちゃんを見かけると全部ボケで「ほくろ」って呼んでたんです。それで子供も同じように「ほくろ」っていうノリがあって。だから、ボンドを飼うことになったときに、そのノリで名前を「ほくろ」にしようとしたら、それは違うって反対されて(笑)。好きな映画のキャラクターから、ボンドって名前にしました。
子供に対しても猫に対しても親バカ発揮中。
猫と触れ合う機会はありましたけど、本当に好きになったのは自分で飼い始めてからですね。だから、猫全般がすごく好きっていうよりは、自分の家の猫が大好きって感覚のほうが強いかな。
子供と同じように、自分の家の子にはやられちゃうっていうか、親バカなんですかね。例えばよその家の子だったら、ふうすけみたいに隠れちゃうタイプよりも、人前に出てくる子を可愛がっちゃうと思うんですけど、ふうすけを見てても「ビビりで出てこないところもいいところだよね」って思うんですよ(笑)。家族だからこそ、そんなところも含めて愛おしいって思います。
ちなみにまなぶの家の猫は、どっちも僕にも懐いてくれています。よくまなぶが「奥さんの連れ猫は歴代の彼氏には懐いてなかった」って話してますけど、僕のところにもスッと来たんですよね。だから、まなぶの奥さん嘘ついてるのかなって思ってます(笑)。2匹ともいい子たちで可愛いです。
猫と暮らすようになって、広がった視野。
猫と暮らし始めてから、自分の視野が広がった気がしますね。こうしたほうが相手は喜んでくれるかな?っていうのを、以前よりも考えるようになりました。どういえばいいかちょっと難しいのですが、例えば今着ている服ひとつとっても、デザインしている人がいて、縫製している人がいて、それをお店で売っている人がいて……っていろんな人がいてくれるおかげで、僕がこの服を着られているんだなって思うようになって。先の先にいる人のことまで、目を向けようって思うようになったり、気を遣うようになった気がしています。
あとは子供の成長も感じられるようになりましたね。例えば子供が絵を描くときに、猫も一緒に描いてくれているのを見ると嬉しいですし。家族で旅行に行くときにも、「ふうすけとボンド大丈夫かな」と心配している姿を見ると成長を感じます。
家族が増えると仕事の幅が増える。
猫たちを飼うようになってから、猫関係のお仕事はたくさんいただけるようになりましたね。今もレギュラーでやっている番組で、猫たちの声をやっているんですけど、そこに出てくる猫のキャラクターはうちの猫たちとたまたま同じ柄なんですよ! シルエットと色がまったく同じだったので、運命を感じています(笑)。
家族が増えると仕事の幅が広がるっていうのは、子供が生まれたときにも思ったのですが、猫を飼い始めても同じ気持ちです。子供ができた当時はまだバイトもしていたのですが、生まれたことによって自分のなかで、「より本気でやらないと!」と思ったんです。それでM-1に出て、仕事がもらえたっていうのがあって。それと同じように、猫と暮らすようになってからは、猫関連のお仕事が舞い込んでくるようになりましたね。だから、彼らに愛のメッセージを伝えるなら、
「2匹のおかげで素敵なインタビューというお仕事も持ってきてくれて、本当に感謝しかないです。ありがとう!」
ですね。幸運を運んできてくれる家族と暮らしているなって感じています。
カミナリ
2011年結成、グレープカンパニー所属、ボケのまなぶとツッコミのたくみからなるお笑いコンビ。2人とも茨城県鉾田市出身。ボケのまなぶの頭を激しく叩く「どつきツッコミ」「どつき漫才」などと称されるネタを行う。現在、テレビ東京「おはスタ」「デカ盛りハンター」、テレビ朝日「いばらき推し」、NHK Eテレ「やさいの時間」、とちぎテレビ「カミナリのチャリ旅〜シーズン7」などレギュラー番組多数。
スタッフクレジット:
photo:Yu Inohara edit&text:Makoto Tozuka
Produced by MCS(Magazine House Creative Studio)