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Y.PRESS by やまと新聞

Y.pressはやまと新聞のnoteです。 皇室を敬い 日本の歴史・文化を正しく伝えていきます。 今の日本の政治について少しだけ学びたい。今日本で起こっていることを知りたい。 こ…
国会内でも取材しています。専門家によるコラムはとても勉強になります。今の政治を学びたい方、いろいろ…
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#ウクライナ

【なるほど納得政経塾】-73- 「イスタンブールの潮風」  神奈川大学経済学部教授 経済学博士 小山和伸

要衝の大都市イスタンブール  トルコ共和国の首都はアンカラだが、イスタンブールは欧・中東地域でも最大級かつ最古級の大都市であり、黒海とマルマラ海を結ぶボスポラス海峡両岸に跨る要衝の地である。今年2月のウクライナ戦争後、ロシア軍による黒海封鎖によりウクライナ産穀物数百万トンが、ウクライナに滞留している。これによって、輸入主要国である中東・アフリカ諸国に飢餓が発生しつつあり、世界的な穀物価格の上昇が始まっている。  そこで、トルコのエルドアン大統領はグテーレス国連事務総長と共に、

【憂国の直言】化けの皮が剥がれた「お花畑の降伏論」  ―岸田首相は国民に「国を守る気概」を持たせよー   松木國俊

ウクライナ戦争勃発時にテレビのコメンテーターが「人命尊重のためにウクライナはロシアに即刻降伏すべし」という論陣を張っていた。だが9月7日付産経新聞「ロシアの深層」を読み、改めて敵に占領された国民の悲惨な運命に戦慄を覚えた。   ロシア軍は占領地に「フィルター・キャンプ」を設置して、ウクライナ住民を思想・信条や経歴に基づき選別しているという。米エール大学の調査グループが8月25日に公表した報告書によると、衛星写真によって既に21ヶ所の「フィルター・キャンプ」が特定されている。学

【とおる雑言】北海道で軍事演習と米軍駐留を  寺井徹(母子福祉協会監事)

ロシア軍は、極東で大軍事演習「ボストーク(東部)2022」を展開した。ロシア、中国、インドなど十三カ国の軍隊が参加したという。ウクライナの西部戦線のほか東部においても戦えると、誇示したかったのであろう。演習地には択捉、国後など日本国固有の領土も含まれている。もはや、厳重〝口頭〟抗議では、済まないのだ。 この際、日米英仏独豪軍ほかカナダ、ニュージーランド、インドなどの軍隊も招いて、北海道周辺において大軍事演習を行ってはどうか。インド軍は、旧ソ連式での武装が基本かもしれない。こ

日本は世界に誇る核大国 核放棄で牙を抜かれたウクライナの悲劇 令和4年8月17日 西村修平(主権回復を目指す会)

【他国の原発を軍事基地にする蛮行】 プーチンによるウクライナ侵略は今新たな局面を迎えている。新たなとは、ザポリージャ原子力発電所をロシアが占拠し、ここを弾除けにして脅しをかけていることだ。同発電所は欧州でも最大出力の規模を備えている。 ウクライナ側は6日、ロシア軍が発電所にロケット砲を発射し、使用済み核燃料の貯蔵施設周辺に着弾したと発表した。「深刻な損傷」で計測器が破損して放射線量の測定が不明だとしている。(送電線の破壊) AFP通信(8月8日)はウクライナメディアで「

【なるほど納得政経塾】-73- 「問われる日本の独立存続」   小山和伸(神奈川大学経済学部教授 経済学博士)

引き続く大幅円安の根本的原因  現在、アメリカの金利上昇が今後抑制的になるとの予測から、円を買い戻す動きが出て、円安傾向は一時反転しているようであるが(7/29 $1=\133)、2021年7月に、1ドル110円台で推移していたことを考えると、円の対ドル価値は一年間で20円以上低下していることになる。直近で最安値を付けた7月14日では1ドル138.9円だったから、円価値の下落が一年間でほぼ30円に達したことがわかる。

ロシアがウクライナ侵略。直後に日本が国政選挙  鳥居徹夫(元文部科学大臣秘書官)

参議院選挙の投票日の2日前(7月8日)、遊説中の安倍晋三元首相が、狙撃され殺害された。 残虐な言葉で大衆を扇動したプロパガンダも犯罪誘発の要因となる。 デモの中で「お前ら人間じゃない、叩き斬ってやる」などと絶叫した山口二郎(法政大学教授)など進歩的文化人の責任は重い。 また「安倍の葬式はうちが出す」と言ったのが朝日新聞である。 安倍晋三への事実を捻じ曲げた罵詈雑言が、一部野党や政治家にみられた。 ナチスは、大量のユダヤ人を殺戮(さつりく)することを「殺戮」とは呼ばず「最

「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動 ご報告 三澤浩一

<「ウクライナに平和を」祈り願ふ行動>を令和4年7月9日に開催しました。元内閣総理大臣である安倍晋三さんが、前日の7月8日に遊説先の奈良県で銃撃され、お亡くなりになられました。謹んで哀悼の誠を捧げて、ご冥福をお祈り申し上げます。  人が人を殺すことは悲しいことです。その悲しいことが世界各地で繰り広げられてゐます。かう述べてゐる間も、ウラジーミル・プーチンが率ゐるロシアすなはちプーチン・ロシアが侵略を進めてゐるウクライナでは銃弾も砲弾もミサイルも撃ち込まれ、多くの人々が虐殺さ

【論説】戦争もニュースも、進化と風化が止まらない

戦争という究極の悲劇も、自分たちと関係のない世界で行われている限り「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということなのか、ロシアの侵略当初に比べ、私たちの中で日常的な問題に矮小化されつつある。 当初はウクライナ一色だった日々のニュース速報も、身近な国内ニュースや経済指標、国会の話題が優先されていき、ウクライナ侵略はコロナと同様に、「解決されない長期的な世界の問題」となり、ウィズコロナのようにウィズウォーとなってしまった観がある。 こうしている間にも中国では、台湾侵略に向けた環境整備

【論説】たった1人の独裁者になぜ世界は翻弄されるのか

ウクライナで進行中の戦争は、ひとえにプーチン大統領の独断から始まった。強烈な独裁者によって万単位の犠牲者を出す軍事作戦は、近年でも頻発している。 アサド大統領の独裁体制を維持するためのシリア内戦や、サダム・フセイン大統領のクウェート侵略に始まる多国籍軍との湾岸戦争も国際協調を無視した独り善がりの私益から始まった動乱だったと言える。情報が閉じられながらも進行中のウイグル民族弾圧や北朝鮮国内での粛清行為もまた、1人の為政者による犯罪行為と言える。

「中立などあり得ない  日本は明確な武器をウクライナに送るべきだ」 西村眞悟

更に、ロシアについて記したい。この度の、ロシア・ウクライナ戦争に対して、一部評論家が言うような、「我が国の中立」、はあり得ない。その為に、「我が国にとってロシアとは何だったのか」という真実の歴史認識を取り戻さねばならない。 明治維新による我が国の「文明開化」以来、日本国民が読んだ外国文学のなかで、ロシア文学が一番多いと言われる。確かに、ロシア文学における、西欧的なものではない、スラブ土着の素朴な世界さらにアジアの雰囲気が深く印象に残るからだろうか。トロッキー髭を生やした勝田

<専守防衛ってやっぱり愚策> 近藤誠(桜応援団代表)

昨夕、インターフォンが激しく鳴って、画面を見たら涙を一杯ためたご婦人のお顔が。 痴漢にでも追われたかと飛び出したら、「カラスが!カラスが!巣箱を襲っています!!」と。 楓の幹を見上げたらすでにカラスは飛び去り、バキバキに壊されたシジュウカラの巣箱が。 おそらく必死の防戦をしたのであろう親鳥の羽が散らばっていた。 自然って残酷で、カラスはカラスの都合で巣を襲ったのだろうが、やられた方は致命傷を負う。小さな卵を巣に残して親は行方不明。 先月はツバメの巣が襲われ、雛が孵る前に断念。

【論説】感情と理性のさじ加減が異なるキッシンジャーとソロス

世界の知識人が今後の世界を語り合うダボス会議が5月末、スイスのダボスで開催された。そこで注目を浴びたのは、米共和党政権で大統領補佐官や国務長官などを歴任した政治学者のヘンリー・キッシンジャー氏(99)と、イングランド銀行を潰した男として名高い伝説の投資家ジョージ・ソロス氏(91)の、両ユダヤ系米国移民である。 欧州から大西洋を横断し、新天地アメリカで戦後に大活躍し、90代となった現在も影響力を保ち続けているという点で、両者は共通している。しかし、ロシアによるウクライナ侵略の

【なるほど納得政経塾】-71- 「情報・物量・士気」  小山和伸(神奈川大学経済学部教授 経済学博士)

勝利の三要素  物量に農工業生産力とともに、武器と兵員数などの物的要素を含めて考えると、戦の勝敗を決める上で、物量が極めて重要な意味を持っていることは自明である。 情報についても、その正確かつ多面的な収集と、正確・迅速な伝達、適格な処理が、勝敗に死活的な重要性を持っていることは明らかである。そして、士気に兵員の練度を含めて考えれば、この重要性も明らかである。  さて、この勝利の三要素によって、戦争の行方を予測ないし評価することができる。大東亜戦争における日本軍は、士気が非

【論説】台湾有事ならバイデン氏「軍事関与する」

日米首脳会談後の共同会見が行われた5月23日、バイデン大統領が、中国による台湾侵攻が行われた場合の軍事関与を記者から質され、「それが我々の責務だ」と答えた。 その後、別の会見でオースティン国防長官は「我々の政策に変わりはない」と説明。歴代政権が踏襲してきた台湾を巡る対中「曖昧戦略」に変更はないことを強調したものの、会見でのバイデン氏ははっきりと軍事関与について「イエス」と答え、「それが私たちが表明した決意だ」と補足。時折飛び出す同氏の失言だが、今回の発言には、文字通り確信的