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【故郷に錦を飾る】

☝️昭和世代には心に刺さるワードである。

ブラジルのサッカー選手を始め、スポーツ選手は自分を育ててくれた故郷にサッカー場やスケートリンク、プールなどの競技場を作り、その名を冠にしたりもする。もちろんその仲を取り持つ支援者がいるのだろうが、超一流の証でもあり、ヒーローたる所以だろう。

体育館などのハードでなくても、後身の指導に当たったり、組織の一員としてスポーツの発展に寄与するのことも素晴らしい。Jリーグなら監督やコーチでも、地元出身の指導者が居るだけで古くからのファンは「血が騒ぐ」のである。ドライな若者には理解できないノスタルジーだと分かってはいるが。

別に故郷や母校に「恩返し」しなくても、特段責められはしない。全国大会出場の常連校は 、地元出身の選手の方が少ないのが現実だ。

選手はその限られた現役生活の中で、最高のパフォーマンスを発揮するため、チャンスがあればどんどん上のステージを貪欲に目指していく。

ひとたび会社に入って、定年まで勤め上げる「終身雇用」を美徳としてきた世代から見たら、羨ましくも感じるキャリアアップである。


さて、「故郷に錦を飾る」以前に、故郷に泥を塗った私など、錦を飾ることも、恩返しすることもできない。できることなら過去を消して、どこか知らないところで静かに暮らしたいのが(同じ経験をしてきた人と同じ)本音でもある。

☝️故郷に錦を飾らないと、色々言われる… (笑)
育ててやったのに恩を忘れたのか?

会ったこともない他人に「施(ほどこ)せ!」と言われるのも迷惑な話である。それこそ個人の勝手だ。きっとお金なんかいくらでもある、でも錦を飾りたくない「理由」があるのだろう。

👤私の高校の後輩(と言うのもおごがましいほどの英雄)には有名なサッカー選手がいる。彼は地元に後援会もないし、同窓会でサイン入りサッカーボールをくれたのみ。友人も少ないのか、山梨県に彼の存在感はおよそない。「旅人」だからしかたないか (笑)

👤清く正しく美しく!の歌劇団を作った人も、私と同じ山梨県韮崎市本町一丁目で生まれている。苗字は同じだが、私の祖先はヤクザ者なのでルーツは違う。

韮崎市に新しい「市民ホール」ができて、その柿(こけら)落とし公演に韮崎市民に向けて華やかなショーを見せてくれた。

事務局が毎年恒例のイベントにしたい🙏🏻とお願いしたところ、「◯林と韮崎のお付き合いはこれを最後にしてください」とあっさり断られたと聞いた。

事実、彼の伝記には幼少時代のことがあまり書かれていない。そこで生を受けたとだけの表記である。


☝️何が言いたいわけではない。
「故郷に錦を飾りたくても飾れない」
「故郷に恩返しする気持ちは持ち合わせていない」

そんな人がいても当然である。悔しさをバネに日本や世界に飛び出して行ったのかも知れない。成功してから褒め上げて、いい顔をしなかったら地元でコキ下ろす。そんなのは「故郷」じゃない。

英雄・偉人も人間である。人生いろいろだ。
私も「故郷に錦を飾りたかった」けど、今はその気は無い。


小林久 新宿講演会(7/23(火) 17:30〜)
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