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【ローカルスーパーを潰すのはドラッグストア?】
私は以前、そこそこの規模のスーパーマーケットを経営していたが、その間「競合スーパー」が近くに出店すると、価格競争やサービス合戦で疲弊し、お互いが朽ちていくことがよくあった。
やはり「あのスーパーの売り上げを奪って、俺たちのスーパーがこのエリアでNo.1になってやる!」という考え(企み)は、格好いいかも知れないがどこかに歪みが出るモノだ。お天道様はよく見てる (笑)
では規模のそれほど大きくない、ディスカウントと言えるほど安くもないローカルスーパーの一番の『脅威』とは何か?
👤私はその質問に対して常々こう答えていた。
「それはコンビニエンスストアです!」
ローカルスーパーの周りにコンビニが3つもできたら、スーパーなんか直ぐ潰れますよ!
👥「しかしスーパーとコンビニじゃ客層が違うから影響はないはずでは?」
👤「とんでもない、新しいスーパーが隣にできたら、お客さんの選択肢が増えるため、より遠くからお客さんがやって来ます(エリアのパイが増える)。一方でコンビニの商圏半径は決まってるので、新店舗の売り上げは近くのスーパーから奪われます」 こんな感じ。
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☝️同じ規模のスーパーが真隣りに出店した場合、商圏(客数)は1.4倍に増加する(√ルート2)。それを2店舗で割れば0.7、すなわち同じ規模のスーパーが隣りに出ても、売り上げはこれまでの0.7(3割減)で止まってくれる。
ゆえに「2分」するのでなく、自社に引き込むためにはライバル店より売り場面積を増やしたり安く売って、「ぶんどり比率」を高めるわけ(^^;
しかしコンビニが隣りに出た場合は、そのすべてがスーパーの売り上げから移動するだけなので、どこまで落ちるかわからないということ。
一店舗の年商が15億円のローカルスーパーの周りに、年商1.5億円のコンビニが3つ出来たら、スーパーの売り上げは5億円消えて潰れる…。
(久しぶりに専門的なこと言ってるw)
さてそんなことを思っていたら『今スーパーを潰すのはドラッグストアである!』という記事。
まあそうですよね(^^; ドラッグストアと言っても7割は非食品、薬で儲ければいいから食品は低価格で販売できる(真偽不明)。
作業場が必要で人件費も掛かる、加えてロスも出るから、面倒な刺身や天ぷら・精肉なんかスーパーに任せておけばいい!それでも日配品(牛乳や玉子・豆腐等)や冷凍食品は人手が掛からないからどんどん売る。
こうなると、スーパーはリスクの高い「生鮮食品」で稼ぐしか残された道はありません。これまで利益部門だった「家庭雑貨」にしてもドラッグストアや100円ショップに価格破壊されて存在感も無し。おまけに人手不足の世の中です。スーパーとドラッグストアの従業員の頭数を見ればどちらが身軽か分かりますもんね。
恐るべしドラッグストア。
👤「これからの小売業を席巻するのは、間違いなくディスカウントドラッグストアです」
ここにそう書き留めておきますm(_ _)m