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【倒産後記〜今だから言えること、言いたいこと】

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創業105年の老舗スーパーの社長が「倒産」してからの出来事や心情を綴ります。
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2023年11月の記事一覧

【最終回 : あなたに差した光は本物か?④情報】

さて、経営が苦しい時に私に差してきた「光の正体」、前回の『③カネ』に続いて、最後は4大経営資源「ヒト・モノ、カネ・情報」の 『情報』で締めくくる☝️ 【その④情報(じょうほう)】 会社の業績や経営者の評価に比例して、様々な情報が入ってくる。中身は玉石混交、ガセネタや罠も多い。あなたの立場でそんな飛び切りの儲け話が舞い込むはずもなく…。 ✅「情報の価値」=「鮮度(新しさ)」✖️「精度(正確さ)」 ☝️情報とは入るものばかりではない。ともすると大切な「顧客データ」や「企業

【その時、あなたに差した光は本物か?③カネ】

さて、経営が苦しい時に私に差してきた「光の正体」、前回の『②モノ』に続いて3回目は、4大経営資源「ヒト・モノ、カネ・情報」の『カネ』について☝️ 【その③ 金(カネ)】 会社は手元に資金があれば、いくら赤字でも潰れない。しかし道楽で経営するのでない限り、これは許されないことだ。そのため経営者は必死にこの「血液」ともいえるカネを繋ぎ、枯らさない様に飛び回る。 厳しい時など自分の給料や貯金までも会社に注ぎ込むのだが、金融機関は社長や役員からの借入金など、鼻から無いものとして

【その時、あなたに差した光は本物か?②モノ】

さて、経営が苦しい時に私に差してきた「光の正体」、前回の『①ヒト』に続いて2回目は4大経営資源「ヒト・モノ、カネ・情報」の『モノ』について☝️ 【その② 物(モノ)】 ここで私の立場で言う「モノ」とは、スーパーマーケットの建設に必要な土地・建物、レジスターや冷蔵ケース・社用車などの什器備品、そして利益を稼ぎ出す「商品」といったものだろう。 👤元々資金に余裕が無かった私は、大手との競争に敗れて潰れた「ローカル個人スーパー」を次々と買収していった。 つい最近まで営業していた

【その時、あなたに差した光は本物か?①ヒト】

苦しい時、切羽詰まった時、「万事休す」で選択肢も無い時…。人は誰しも窮地に追い込まれ、なす術もない場面にもがくものだ。「ピンチはチャンス!」と念じても、実際にそれが自分に降りかかった時、それは慰めにしかならない。 プライベートの悩みは専門家にお任せするとして、ここでは(同じ立場だった)中小企業経営者として、私がその時々にすがった『希望の光の正体』を4大経営資源とも言われる「ヒト・モノ・カネ・情報」の点から自分なりに振り返ってみたい(全4回)。 【その① 人(ヒト)】 い