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【倒産後記〜今だから言えること、言いたいこと】

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創業105年の老舗スーパーの社長が「倒産」してからの出来事や心情を綴ります。
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2023年3月の記事一覧

【10年前も電気代高騰に悩んでた(^^;】

若い!『やまとのQちゃん』(私のニックネーム) PCの画像データを整理していたら、出ました10年前の私(恥)。発送電分離が叶わず電気代が高くて困っていた頃、私はこんな赤いジャンパーを着て店で働いてました。 山梨県は東京電力の管轄なので、他の電力会社から電気を買うことはできない。だから電気代が上がれば黙ってそれに従うしかない。 👉🏻しかしウチのスーパーの一つは、お隣り長野県との県境に店があった。それも道を隔てれば長野県みたいな立地。おそらく7番アイアンで届く距離だ (笑)

【こうなりゃ出てやる!店が潰れてテレビに登場(^^;】

5年前に家業のスーパーが倒産して💧思い出話や負け惜しみを綴った本を出版したら、思いの外売れちゃってネットで話題になった。今回はそのネットでバズったランキングを紹介するテレビ朝日『サンデーステーション』のひとコマ。 👤Twitterのダイレクトメールに番組スタッフから取材依頼が届いた。どん底にいる私を画面に映せば数字が取れる?とでも思ったのか…。「断っても構わない」と言われたが、そこで出ちゃうのが私のあまのじゃくなところ。既に失うものは何も無い。 ✅いいじゃん、今さら何も恥

【敵と味方と味方ヅラ】

👤経営していたスーパーが倒産した時「何が一番辛い?」と聞かれたら、それまで一緒に頑張ってきた(つもり)の友人や従業員が、突然変わってしまうこと、と答える。未来永劫、会社が存続していればそれほど心配することはないので、これは経営能力の低い私だけの報いと信じる。 ①【ヒト】 ✔︎敵→ありもしない風評を流す同業者や元従業員 ✔︎味方→「社長、しっかり潰れましょう(^O^)/」と倒産翌日からも出勤して、後片付けをしてくれた社員やパートさん(ほぼ全員🙏🏻) ✔︎味方ヅラ→倒産翌日

経営支援【スーパーやまとマン365】発進します!

👤創業105年の老舗ローカルスーパーを倒産させた3代目のお人好し社長だった私。自業自得とは言え、この間の生活は、辛酸を舐め筆舌に尽くしがたいことも沢山経験しました。 🤞🏻この5年間、私は日本中の商店街や同族企業の経営者に会い、地方の衰退をこの目で見てきました。その状況はメディアで紹介される様な安易なものではありません。 その都度悩める経営者の『叫び』とも言えるご相談に乗ってきましたが、その中には人の生き死に関わる状況さえありました。 地域金融機関の支援や、商工団体の「伴

【3月31日の債権者集会の意味…】

5年前の年末に 、100年以上続いた家業のスーパーマーケットを倒産させてしまった私。 債権者へのお詫び行脚、従業員の再就職や破産のための事務作業など、様々な後始末に忙殺される毎日はとても辛かった。同時に無我夢中でタスクをこなしている間は、よからぬ事を考える暇もなくて済んだことも事実だ。 私の破産代理人弁護士から連絡が入る。 👤「小林さん、第一回目の債権者集会が来年の3月31日に決まりました」 🤞🏻『債権者集会』とは、倒産社長が債権者からの吊し上げや怒号にひたすら耐えてお