「自虐史観」という不可解な存在

いくつか歴史をテーマにした書籍を読んできた中での感想だが、通常、ナショナル・ヒストリー（一国史）はその国の成り立ちから現在までの経緯を説明するもので、アイデンティティーとも密接に関わるため、自国を美化する方向に向かいがちである。
そんな中、戦後日本において、ことさら日本（特に満州事変～太平洋戦争時の）日本を悪しざまに描こうとする、いわゆる「自虐史観」が大手を振って歩いていたのかがよくわからない。戦勝国側が示した、国家間対立を善悪の対立で描く「連合国史観（東京裁判史観）」の押し付けかというと、これは私の体感でしかないのだが、違う気がする。あまりにも媚中・媚韓的な側面が強く感じられるのである。そして、自国の歴史でありながら、太平洋戦争を擁護しようとする意見をことごとく（無言の圧力で）封殺してきた。そして、海外の研究成果の紹介が進んでいないことも相まって、太平洋戦争の客観的評価ができなくなっているようなのである。

インド独立の立役者の一人、チャンドラ・ボース。
日本はボースの活動を全面的に支援していた。