子どもを抱っこするとその心が安定する理由
親子のスキンシップと子どもの健全な成長・心の安定ついて西洋医学と東洋医学を繋げて説明してみます。
経絡=内臓+筋膜
東洋医学における経絡は簡単に言うと「内臓機能と筋肉・筋膜のつながり」を指しています。
筋膜は筋肉や骨の表面を走行する運動器のつながりです。 筋膜は西洋医学的観点で発見されたものですが、内臓とのつながりをハッキリと説明している事はありません。
東洋医学における経絡はこの筋膜に内臓機能を加えたものと考えるとわかりやすいです。
そのため、内臓の不調は筋膜の硬さとして現れます。その逆もまた然り。
わかりやすい例では膀胱経、すなわち泌尿器系の不調は、体の前屈の硬さや前屈時の腰の痛みとして症状が出ることがあります。
膀胱経は、筋膜でいう浅後線(SBL:Superficial Back Line) に相当するからです。
実際、筋膜と言う概念を世に知らしめた解剖学書アナトミートレインの著者であるトム・マイヤーズも経絡と筋膜はほぼ一致すると述べています。
西洋医学では筋膜、東洋医学では経絡。 実際は同じものを指しているということです。
心・精神の経絡=心経
五臓六腑という言葉がありますが、これはそもそも東洋医学の言葉です。この五臓六腑のうち、心に関係するのは心経と言うもの。
手から始まり、脇の部分で終わる経絡です。心とついていますが、臓器の心臓に相当する経絡は心包経というものです。
この心経は全身のコントロールと外部の刺激と内面を一致させる「心」に 刺激を与えます。 活発に動くためにもこの心経が正しく機能している必要があります。
子供を抱きかかえること=心への刺激
子供を抱き上げる時は、まず脇の下に手を入れますね。この時脇の下にある心経の経穴の1つ「極泉(きょくせん)」を刺激することになります。心経の経絡刺激=精神・心への刺激、となります。そして、その回数が増えれば増えるほど心の安定につながるのではないかと考えます。経絡も筋膜も刺激をされるほど機能が高まりますから。
そういうわけで抱っこなど親子のスキンシップは全身の経絡を刺激することでもあり、精神も内臓機能へも影響を与えると考えます。
流れは以下
親子のスキンシップは愛情ホルモンのオキシトシンの分泌を促すなど好影響は西洋医学的根拠は出つつありますが東洋医学と繋げるとこんな感じの説明になります。こんな理論なくても親子で触れ合って仲良くするのが大事なのは感覚的にもわかりますよね。
追記:保護者のエクササイズ
子どもを抱きあげる時、大人はそれ相応の筋力・体の使い方が求められます。まだ幼い子であれば、腕の力だけで持ち上げることができますが、10キロを超えてくるとなかなかそうはいかない。
子どもを抱き上げるには、正しいスクワット動作及び脇を締めて広背筋の力を正しく使うことが必要です。
抱っこは大人にとってはとても良いエクササイズだと思います。(そう思いましょう)
子どものスキンシップと大人のエクササイズ。抱っこは両者にとってメリットしかありません。