自分を知ろう!SNPs!(遺伝子検査-結果編)
結果を正しく活かす
活用しない意味がない
前回の概要編で大体の遺伝子検査の料金などの内容、目的や活用方法について書きました。その辺りが知りたい方はそちらをご覧ください。
今回は遺伝子検査の結果の発表とそれをどう読み取ったか?何をすべきか?について書きます。あくまで僕自身の検査結果を元にした内容なので皆さんに適合するわけではありませんが参考としていただくと良いかと思います。
前回のnoteでも書きましたが、遺伝子検査だけでなく他の最先端医療検査結果と照らし合わせることで精度を高めてより効果的な生活習慣への落とし込みを目指します。結果だけ見て一喜一憂してもしょうがないですからね。
知ることで飲み会のネタを増やしたいだけならそれはそれで良いですが。
本気で検査を有効活用したい方や真摯にご自身の健康に向き合いたい方はぜひご一読ください。
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MY CODE マイページ
検査項目
検査結果が出た後にMY CODEのマイページへ行くと図のような項目に分かれて結果が見れます。
④ディスカバリーは祖先はどこから来たのか?などルーツを読み取るものです。検査料金によって最初から含まれているものもあります。私はさほど興味がないので省きました。後日追加で検査をすることも可能です。
①COVID−19関連項目
なので読み取る部分は①〜③。ですが①COVID−19関連項目はこんな感じ。
これくらいです。特に踏み込んだ内容も無し。同結果ページの下部は現在の日本の感染者数とか死亡者数とかデータが並んでいるだけ。
なので正直どうでも良い(笑)
1つのウイルス性疾患に一喜一憂するのではなく、根本的な免疫力の高さを得るにはどうすべきか?の方に関心があるのでこの①COVID−19関連項目はこれでおしまい。
ここからが本番です。
②病気
病気の項目ではカテゴリー別(がん、心臓・循環器、消化器など)、患者数の多い順など並び替え方法がありますがオススメは「リスク数値が高い順」。
全部の項目(私の場合、141件)を全て読み込むには相当時間がかかりますし、そもそもリスクの低いものは遺伝子的要因よりも後天的要素(生活習慣やストレス)によるものが大きいので見る必要はないと考えます。
日本人平均が1倍としてそこから数値とグラフで表されています。
念の為言っておくとあくまで現時点での日本人平均になるのでそもそも慢性疾患だらけの現代人が健康なわけがないので「平均=大丈夫」という考えは最初から持たない方が良いです。あくまで比較なので。
ここから読み取るべきは平均からリスクが高い、低いというものではなく『発症リスクの高いもの傾向』です。私の表を参考に話を進めていきます。
まず一番リスクが高かったのが「骨バジェット病」(日本人平均の4.36倍)
簡単にいうと骨の問題が起こる可能性があるんですね。とはいうものの100万人に2,3人の発症程度なのでこれが4,5倍したところでさほど大きな問題にはならないかと。
元々の発症率が高ければ気にするかも知れませんが、そもそもレアな症例なのであまり深く考えなくて良さそうです。人間誰でも加齢と共に骨の問題は起こるのでそれが加速しやすいよ、くらいに捉えたほうが良さそうです。ちなみに治療法は大したものはなさそうですね。治療の前に骨に問題が起こらないように予防することが大事です。
こんな流れで病気そのものから身体のどの部位(骨、筋肉、内臓など)に問題が起こりやすいかの傾向を読みます。以降、ざっくりと書きます。
こんな感じで見てみると大して遺伝的に高リスク(将来的に絶対問題になりそう!)というものはさほどありませんでした。どちらかというと日々の生活習慣の見直しの方が重要そうなものばかり。私の場合、遺伝子を言い訳に病気になってはダメそうです。(笑)
このような流れで高リスクのものから病気説明を読んでみて、どこの部位の問題が数が多いか?を見てみると遺伝的に弱いであろう部位をある程度絞ることができると思います。
③体質
体質の項目でもジャンルに分けてタイプ分けされます。
9つのカテゴリーの中でも私が重要だと思うのが⑸血液・代謝、⑺栄養素です。
この2つを重要視する理由としては遺伝子のような先天的要素よりも生まれてから今までに至る生活習慣や癖、好みといった後天的要素が将来的な疾患のリスクを高めるのに強く影響を与えると考えているから。
そして、⑴体格・発育、⑹循環器の状態、⑻性ホルモンはその後天的要素による影響を強く受けると考えています。どれだけ心臓に関して遺伝子的に問題がなくても不摂生が祟れば心筋梗塞になりますよね。
発育やホルモン分泌も結局のところ栄養素の正しい吸収や運動習慣(遺伝子検査外)、それに伴う血液の状態に由来するので⑸と⑺を読み解くのが一番実生活に落とし込みやすいのです。
体質では以下の画像のように3段階評価になっています。ざっくりとした傾向を読むにはこれくらいで十分です。参考として⑴体格・発育の一部分を抜き出します。
私の場合、先ほどの病気の検査結果から「骨に問題が起こるかもね」というのを読み解きましたが、体質と重ねて見てみるとどうも大腿骨頸部(股関節の骨)が骨密度が低くなりがち。そうなると将来的に下半身の骨の問題が起こる可能性を示唆します。画像にはないですが検査結果を見進めていくと腰椎の骨密度も低い傾向でした。
だったら普段から下半身のトレーニングをがんばろう、などどなんとなくの生活習慣の方向性を決めることができます。キッチリじゃなくてもなんとなくの方向性が決まっているだけでも楽なもんです。
他の体質の一部結果を貼っておきますね。
体質の重要なポイント
①
ここから体質の重要なポイントに入っていきます。まずは⑸血液・代謝から。結果全て公開します。
このような結果から読み取ります。私が重要だと考えるのは
①の解説
前立腺がんは男性のがんで主要なものです。この値が高いのは日本人男性の35%ほどとそこまで珍しくはありません。しかし、もう少し深掘りします。(ここ、大事)深掘りする時は本業にも近い「東洋医学」の知見も用います。
これまで受けてきた分子栄養学や人間ドックなどの検査結果から「肝臓」「腎臓」への問題があるというのは元々知っていました。(医師からもそう診断されています)
また、東洋医学的にも五臓六腑のうち「肝」と「腎」が弱くなりやすいのは姿勢や動き、診察などから自他共に認めています。東洋医学的な「腎」は「骨」を司ります。また、腎は生命の源という部分でもあるので生殖器との関連もあります。
このことから西洋医学的には「腎臓」「生殖器」へダメージが入りやすく、東洋医学的には「腎」に問題が起こりやすいという東西医学両方からのダメ出しを推測します。
また、「腎」と「肝」は同時に悪化しやすい「肝腎両虚」という風になりやすいので腎の根本的な弱さが肝のダメージを助長していると考えられます。
そのため、γ-GTP値やALT値の高値を叩き出している。
赤血球やヘモグロビンに関して取り上げたのは特に分子栄養学検査の結果から。
100kmを超えようなエンデュランススポーツ(トライアスロンやトレイルランニング)をしている(現在は緩めです)のもあって単純に赤血球が壊されまくっている状態らしいです、私。栄養のバランスは良いようですが絶対的な量が足りていないので過度な運動による貧血気味、と言われています。
私の場合、赤血球やヘモグロビンなど酸素運搬に関わる遺伝子がそもそも「数値が低め」となっているのでスポーツ貧血に陥りやすいのかもしれませんね。
①のまとめ
血液の遺伝子傾向からはこのようにまとめました。遺伝子検査だけではなく、さまざまな検査結果や考え方を統合して合致する部分(私の場合、腎と肝機能)を見るとわかりやすいですね。
②
次は重要なその2、⑺栄養素です。
栄養は大事なのは誰でも知ることですが、分子栄養学的観点から見るとさらに重要性が増します。ポイントになるのが『人によってビタミンやミネラルの必要量や吸収量が違う』というところ。
私と同じ30代半ばの男性でも身長も違えば体重も違う。生活習慣も違うし運動量ももちろん違う。日々の生活で受けるストレスも違います。
栄養素は日々の生活で消耗されていきますし、筋肉を回復させるためにプロテインドリンクを飲むのは割と一般的に知られていますね。
で、遺伝子的に栄養素の血中濃度や細胞中の数値の元々の高低を評価したものになります。以下全部掲載。
②の解説
基本的には栄養素は体内に多めにある分には悪さすることはほぼありません。(ミネラルの種類によっては問題を起こすことも)なので確認すべきは「低い」も栄養素。
ここから体質を読み解きます。
わかりやすいのがミネラルのリンとカルシウム。どちらも骨の原材料。それがやや少ない遺伝傾向。先ほどの病気の項目で「骨」というキーワードが何度か出てきました。やはり遺伝的にも骨に関係する栄養の代謝が悪いようです。
そのため、私の場合は骨に関連する栄養素は積極的に摂ったほうが良い、と日常生活に落とし込むことができます。
そして脂肪酸。どちらも少なくなりがちなので適度に摂取量を増やすと良さそうですね。αリノレン酸なら亜麻仁油、オレイン酸ならオリーブオイル、のような具合ですね。
最後にビタミンB6,12。個人的にも分子栄養学的にもビタミンB群はかなり重要視されています。理由としてエネルギー(ATP:アデノシン三リン酸)の生成過程で必ずビタミンB群が必要とされるから。なのでビタミンB群が消耗して少なくなるとエネルギーが作れなくなるんですね。(ちなみにミネラルの鉄もかなり重要です)
なので遺伝的にミネラルよりもビタミンの摂取を積極的に行う必要がありそうです。実際、分子栄養学検査時のカウンセリング時に担当医に「たまにものすごく疲れる時がある」と相談したらビタミンB群の摂取量を増やすことを提案されました。エネルギーの代謝が落ちると疲労感ややる気がなくなるんですね。
②のまとめ
このようになります。栄養の項目の方が実生活への反映が楽だと思います。
数値が低い=じゃあ、普段から摂取しよう、みたいな。
まとめ
前回のnoteでも書きましたが遺伝子検査だけを信じて生活に反映させるのではなく、様々な最先端医療検査や自身の体感など全てを総合的にまとめて「じゃあどうすると良いのかな?」と考えていくことが大事です。
アドバイスとしては健康に関する情報をあらゆる角度から見て、それでもある項目では必ず問題がある。そういった部分は特に注意して考えるのが良いかと思います。
また、最先端の検査といえども盲信しすぎず、自分の感覚を頼りにすることも大切ですし、感覚に頼りすぎてもダメ。
エビデンス(医学的根拠)とフィーリング(身体感覚含む)のバランスをとっていくことが日々健康に過ごすためには重要です。それも含めて『総合的』にとらえることが大事です。
実際、このnoteでお伝えした内容も違う可能性もあります。(遺伝子検査の分野もまだまだ現在進行形ですから)私の言うことを信じて欲しいのは山々ですが、全て信じすぎるのもよろしくない。矛盾していることですがこれが本音。
ここで「私が正しいんです!信じてください!」と鼻息荒めに言うとキャッチーですし、伝わりやすいかも知れませんがそれはご自身の健康を私に委ねることにもつながってしまいます。それじゃ良くない。
私のnoteやSNSでの駄文をお読みいただいている方や当院クライアントへ本業である整体だったりボディケア、コンディショニング、このような検査の実例から健康への「ある程度」の方向性を示す『サポート』的な行為が生業です。あくまでサポートなんです。
ご自身の人生や健康はご自身のもの。
私は実体験や考えを元に可能な限り正確な方法で補助をする。ただそれだけです。
長々とお付き合いいただきましてありがとうございました。
ぜひ楽しみながらご自身のカラダの探求をしてみてくださいね。
面白いですし、調子良いですよ。