『十二国記』が面白すぎた2020年幕開け
突然ですが、2019年11月と12月は鬱になりそうだった!!!最終的には出勤の電車のなかでえっちな推しカプ読んで会社行くの無理すぎて泣くというメンタルがカオスな状態になっていた。
とはいえ、仕事から距離とりたいけど休めないし、どこにいても頭のなかに逃げ場がない!とにかく逃げたい!と思ったときに思い立った。
そうだ、『十二国記』読もう。
(『十二国記』は小野不由美先生のかく長編ファンタジー小説。1991年の『魔性の子』からはじまり、現在新潮文庫で単行本が十五巻でている名作シリーズ。)
全巻購入して読み始めた12月から今週最新刊まで読み終えた怒涛の展開。寝ても覚めても一心不乱に小説を読んだのは10年ぶりのセカンドバージン。あまりの面白さに十二国記を読みたい感情とさすがに寝たい身体が毎日バトルだった。
どんな話なのかは公式が、5分でわかる!と銘打ってまとめてくれているのでみてくれ。
ちょ〜簡単に言うと十二の国がある世界の話だ!(IQ3)
「それぞれの国では、天意を受けた霊獣である「麒麟」が王を見出し、「誓約」を交わして玉座に据える。王は、天啓のある限り永遠の命を持ち、国を治め、麒麟は宰輔として側に仕える。」
とある通り、とにかく王と麒麟の関係がエモオブエモ。
・国の王は麒麟が天命という名の感覚で選ぶ(王に選ばれた人の気持ちは基本無視)
・王が王としての道を外す(失道)と麒麟が病んで死ぬ。そして王も死ぬ
・病んだ麒麟を救うには王が自ら王をやめなければならず、その際、王は死ぬ
・殺されたり失道しない限り、王と麒麟は不老不死となり国を運営
・麒麟が選んだ王がいない国は荒廃する
・麒麟は慈愛の生き物で血や穢れを好まない
・麒麟は自分の王以外に頭を下げられない
にわかだから違うとこあるかもだけど大体こんなかんじ!いろいろ例外とかもある!まあ、つまるところ王と麒麟は一蓮托生で運命共同体ってことだ!!!(尊)
そして各国の王と麒麟コンビがたまらなくて本当に最高。絶対好きな組み合わせいるから安心してくれ。
わりとメインででてくるのは三つの国の王と麒麟。
・元女子高生の王×堅物不器用麒麟
・豪胆で自由人の王×やんちゃ麒麟
・武人の王(白髪!赤眼!褐色!)×ショタピュア麒麟(ただし新刊ではとんでもないことになる...)
ほら、これだけでなんとなくわかるだろ?他にもいろんな国と王と麒麟がでてくるから絶対大丈夫。読も。
王と麒麟のエモオブエモをネタバレにならない範囲で紹介するとしたら、景国の王・陽子が景麒にいうこの台詞。
「たとえ世界中の誰もが私を疑っても、お前だけは私を信じていなければならない。」
ッハ〜〜〜〜〜!この唯一無二さよ!!!
この台詞の前に「私のことを一番疑ってるのは私なんだから」とあるんだけど、だからこそ自分を王に選んだ麒麟には自分のことを信じてくれと言う願いだったりするわけで…。ウウッ。(拝)
や、他にも最高なのい~~~~っぱいあるんだけどな!結構物語の根幹に関わってくるネタバレになるから言わないけど!それこそ新刊の戴極国のね、王と麒麟の互いを思う関係性がもう涙なしには読めない。王と麒麟は互いが互いの鏡でもあり、半身でもあり、たまらね〜〜〜〜〜。とりあえず相棒とか主従とかソウルメイト的な関係性が好きなオタクはいいからはやく『十二国記』を読め。
あと『十二国記』で描かれる人の強さと弱さに、自分がどれだけちっぽけか思い知らされてグザグサくる。善悪は主観でしかないし、誰かにとっての幸福が誰かにとっての不幸にもなるし、自分にとっての幸せを他人が同じように幸せに感じるかというとそんなわけもなく…つくづく言動には気をつけて生きていきたいなと思いました。
そんなこんなであまりの面白さに一ヶ月で新刊まで読み切ったんだけど此度の新刊が「18年ぶり」で、
えっ次の書下ろし長編いつなの??????
という『十二国記』新刊を待ち続ける人生が始まってしまった。今年でる短編を拠り所に何年待てばいいのやら。また一つ死ねない理由ができた…。新刊がでるまで何周も読み込んでいこうと思います。
いままで歴史小説か古典か純文学かしか読んだことなかったんだけど、それでも「ヤマサキは十二国記絶対好きだから早く読んで」と5年間くらいずっと勧めてくれた友達ほんと〜〜〜〜〜うにありがとう!おかげさまで新しい人生はじまったよ!!!
これを機にいろんな人たちから長年言われ続ける「お前絶対好きだよ」作品の『日出処の天子』と『NANA』と『スイートプール』と『咎狗の血』と『母なる証明』と『少年は残酷な弓を射る』は読んだりゲームしたり観たりしていく年にしようと思います。偏った性癖でよかった!
2020年も程よく頑張ります!
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