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「自分まるわかりチャレンジ」 ー 自分の過去を振り返ること ー

この本の著者は、CAP高等学院代表理事の佐藤裕幸さんという方です。
以下、著作中に佐藤さんが書かれていることを「 」で引用しながら私が感じたことを綴ります。

私は教育関係の仕事に従事していたとき、佐藤さんが書いているように「一般的な学校教育の在り方や進学が当たり前という価値観に疑問を感じ」、自分自身「めちゃくちゃ狭い世界で生きてるなっていうのを感じ」ていました。

また、今振り返ってみると、佐藤さんが感じた、「分かりやすいことと、実際に生徒がそれを理解してできるようになるのは、全く別な問題だったんだって気がついた時に、僕の授業はもしかしたら自己満足ではないか」ということにも強く共感しました。

佐藤さんは、こうした疑問から「学力・偏差値重視の教育で進学実績を上げることを目標と」することをやめ、「学校とは『生徒が学びたいと思うものを発見できる場』と定義したいという思いに駆られ」て通信制高校サポート校CAP高等学院を設立したのです。

佐藤さんの実践は、主に高校生を対象としたものですが、その理念は、「自分自身を深く知りたいと思」っている私にも深く刺さりました。

考えてみれば、私自身、学校のテストや偏差値、大学のランキングなどに大きな価値を感じるように育てられ、生きてきて、そして同じように子どもを育て、教育に携わってきました。もちろんそれに対して疑問も感じ、自分なりの実践も行ってきました。しかし、自分自身を変えることも、何かを変えることもできなかった。その結果が今の自分なのです。

佐藤さんの学校では、高校生たちに「自分が何者であるか」ということを考える機会を与え、「自分自身の本質みたいなところを振り返って、それを考える時間」を持たせようとします。その成果として、「自分の好きなことや自分の得意なことで自分なりの表現をしていくということ」ができる人に成長していくのです。

アラカンといわれる年齢の私ですが、今更ながら自分の過去を振り返り、自分の強みや弱み、好きなことや苦手なことを再確認することで再出発しようと思うことができました。そんな希望や目標を与えてくれる本です。

しかし、やはりこの本は、若い世代の人や、これから子育てをしようという人にこそ読んでほしいと強く思います。


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