「発信する=知ってもらう」ということ②どういう仕事をしているか知ってもらう=親近感
SNSや動画配信、DM、ニュースレターなど、自社の情報発信の方法は色々ありますが、そもそも「発信する」ということは、どういうことで、何に気を付けて行っていくべきなのでしょうか。闇雲に続けても、効果が上がらないと感じている方も多いかもしれません。
今回は、「発信する」ことについてのヤマノ印刷なりの考え方を、営業スタッフたちの体験や事例を交えつつ四回に分けてご紹介していきます。
第二回は、営業スタッフが観た、とあるドラマで得た気付きから「発信する」ことを考えます。
第一回:「発信する=知ってもらう」ということ①広報とは=自社を深く知るということ はコチラ
1.ドラマで出版/印刷業界のことが取り上げられる
2016年に放映された「地味にスゴイ!校閲ガール/河野悦子」というドラマを知っていますか?
女優の石原さとみさん演じる「河野悦子」がファッション誌の編集者を目指して出版社に入社するも、「地味な校閲部」に配属になるが、その中で仕事に前向きに立ち向かう姿を描いたドラマになっています。
日本テレビ「地味にスゴイ!校閲ガール/河野悦子」公式サイト
ドラマの主人公というと、警察官や医療関係者、スポーツ選手など、危険な業務に従事していたり、一握りの選ばれた人材しか就けない職業を題材にすることが多く、一般の会社勤めの層には身近に感じにくい(その分、ファンタジーや他人事として楽しめるのですが)傾向があります。
しかし、このドラマではヤマノ印刷のような印刷に関わる業種ではお馴染みの仕事内容が映され、とても親しみを覚えたものです。
2.知ってもらう=親近感
当時、弊社営業スタッフは、このドラマをきっかけに出版・印刷業界や校正・校閲の仕事が多くのひとに知られて、親近感を持ってもらうきっかけになればと感じました。
前回の「広報」のはなしでも、親近感を持ってもらうことがひとつの目的として挙げられました。
では、会社に親近感を持ってもらうにはどうしたら良いでしょうか。
営業スタッフ自身の人柄や対応力という要素ももちろん重要ですが、「自社の仕事を知ってもらう」ことも、大事な要素だとドラマを観て気付かされました。
ひとは未知の存在には恐怖心や疑念を抱きます。
大げさな例えですが、江戸時代のひとが外国人に対して感じたり、現代のひとが宇宙人の存在に対して抱いているイメージを思い出していただけると分かるかと思います。
「未知」の状態から、「知っている」状態に変化することで、恐怖心は無くなり、徐々に親しみが感じられるようになります。
これは、会社に対しても同じです。
このドラマのようにストーリー仕立てで、主人公の生きている舞台を体験することで、知らない業種の仕事でも自分事に置き換えて考えられる(知っている=親近感がわく)ことにつながっていきます。
3.ストーリーのある発信を目指す
それでは「知ってもらう」発信をするには、自社の仕事を舞台としたドラマや小説、漫画といったストーリー仕立てのメディアを作らなければならないのでしょうか。
もちろん、そういったメディアを作成できれば、自社の仕事の紹介として大いに有効にはたらくことは間違いありません。
ちょうど良い既存のメディアがあれば、紹介してみるのも良いかもしれません。
しかし、多くの発信者には、そういったメディアを作成する予算も時間的余裕も無いのが現状です。
代替となるのが、スタッフひとりひとりの普段やっている仕事や小さな気付き、思いを少しずつ紹介していくことです。大きく身構える必要はありません。ちょっとした、小さなエピソードによって構成された集合体が、いずれ会社のストーリーとなっていきます。
よく、生鮮食品売場で「●●さんの作った野菜」と顔写真が貼られた野菜を目にします。あれもよく似た手法と言えます。
こういう人が=【キャラクター】
こういう思いで=【動機】
日々こういった作業をして=【何をしているか】
できあがった製品=【成果物、ゴール】
といった要素があれば、十分ストーリーとして成り立ちます。
成果物、ゴールである製品の紹介のみに終始してしまいがちですが、それに至るまでの経緯の紹介によって、感情移入できるストーリーが構成され、親近感を持ってもらえると思います。
まとめ
「自社の仕事を知ってもらう」ことが親近感を持ってもらうことにつながります。
知ってもらうための手段として、キャラクターを通して疑似体験できるドラマ・小説・漫画といったメディアは有効ですが、大掛かりなものを作成しなくても、製品ができあがっていく過程を紹介することで、自然とストーリーとなっていきます。
発信する際は、「誰が」「どういう思いで」「何をしているか」が含まれた発信ができているかを再確認してみましょう。
次回は、営業スタッフがお客様とのやりとりで得た気付きから「発信する」ことを考えます。