ご飯にもパンにも合う「鹿肉のリエット」
リエットは、パンに塗るお肉のペーストです。元はフランスの保存食で、豚肉を脂身と一緒に煮崩して作るのですが、牛肉で作ったり、魚のバージョンもあったり、いろいろなアレンジがあります。私も昔はよく鹿肉で作っていまして、久しぶりに作りたくなったのでやってみました。できてから一日寝かせるので、お時間のある時に保存食感覚でお作りください。
今回はオリーブオイルと白ワインで作りましたが、米油と日本酒で作ってもとてもおいしくできます。鹿肉は、山肉デリのお肉ならモモの「シンタマ」や「外側」がよいです。お手元にカタ肉がもしあれば、それでもいいと思います。今回はシンタマという、モモの前の部分の肉を使いました。
野生のお肉は年齢により大きさが様々ですので、分量は肉の大きさに合わせて調整してください。
鹿肉は繊維に直角に1cm幅に切り、分量の塩を揉み込んでおく。
タマネギは縦二つに割り、繊維に直角に粗くスライス。
お肉の塩は解凍する前にに袋を開けて分量の塩を入れておくと、二日くらい予定が狂っても大丈夫。
煮込み用の蓋つき鍋に油大さじ3を入れて熱し、肉を焼きます。
水気が出てぶくぶくと泡が立ちますが、このとき肉を触らずに、水分がとぶのを待ちます。
こうなったらお肉を返しましょう。表面だけ焼くのではなく、しっかり火を通します。
鹿肉が焼けたら、タマネギを投入。鍋にこびりついた肉汁をぬぐい取るようにしながら炒めます。
しんなりしたら白ワインを投入。
いったん水気がしっかりとぶまで煮詰めます。
お肉が十分かぶる量の水を注ぎ、沸騰直前に浮いてくるアクをとります。
アクをとったらローリエと、お好みでタイムを入れて、フタをしてお肉がホロホロになるまで弱火で炊きます。お肉の質や火加減などによりますが、今回は二時間煮込みました。圧力鍋をお持ちでしたら使っていただいてOKです。
お肉がホロホロ崩れるくらいになったら、フタをあけて火を強め、かき混ぜながら水分をとばしていきます。このとき、お肉を炒りつけるくらいまでしっかりと水分を飛ばしてください。でないとぼんやりした味になります。
鹿肉をよくほぐして、おいしいオリーブオイルで和えてペーストにします。このオイルはそのまま食べるので、できればいいものを使いましょう。最後に黒コショウで味にアクセントをつけます。出来たてよりも翌日がぐっとおいしくなるので、冷蔵庫で一晩寝かせてください。
ほぐすところからは、大きめのジップ袋に入れて外から揉んでまぜると簡単です。このまま平たくして冷凍すると、使いたい時に使いたい分だけ割って使えます。
今日はフランスパンに塗りましたが、ご飯のおともにするのもおすすめですね。ワインを飲む習慣のない方はぜひ日本酒でもお試しください。
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