究極のご飯の友!「クロメ」(2025.01.19)
夕方、妻の両親がクロメの醤油漬けとカンパチの煮付けを持ってきてくれた。
カンパチは言わずと知れた存在なのでいまさら説明しないが、クロメというのは御存じない方が多いと思う。
クロメというのは大分県の東部、佐賀関(妻の実家があるところ)の特産物だ。冬の時期だけ収穫できる海藻で、すごくぬめりがある。西日本に広く分布しているが、ここ豊後水道、特に佐賀関で採れるクロメは絶品で、とにかく美味い。年によって多少のバラつきはあるものの、収穫されたクロメを刻んで醤油で味付けしたものを熱々のご飯にのせて食べると、たまらなく美味い。
私はこのクロメというものを妻と結婚するまで知らなかったし、初めて食べた時、なんだかよく理解できなかった。しかし二度三度と食べるうちにその味の虜となってしまった。
私は納豆や卵かけごはん、あと明太子などが至上のご飯の友であると思っているが、この1月中旬~2月いっぱいにかけての時期のみ、クロメがそれらを押しのけてトップ・オブ・ザご飯の友となる。そらくらいクロメの醤油漬けはご飯に合う。大分ではよく「めし泥棒」と言われる。
今日も妻の両親がクロメ2本分を刻んで醤油で和えたものを持ってきてくれたので、それを家族みんなで食べた。ご飯を5合も炊いていたのに、最終的に残ったのはたったの2合だった。私が3回、妻と長男が2回、次男が少量ではあるが3回おかわりしたからだ。
それくらいクロメの醤油漬けは美味かった。
熱々のご飯の上で、凝縮された海の香りが部屋中に広がる。納豆の何倍もの粘りがご飯にこれでもかと絡んで離さない。クロメの持つ深く芳醇な旨味が白飯と溶け合って、私たちを至福へと誘う。
私は妻が風呂に行っている間にまた少量クロメご飯をおかわりしてしまった。そして長男(9歳)と「クロメ、やばいよな」と確認しあった。
是非ともこれを読んでらっしゃる方にもクロメを食べて欲しいものだが、クロメはとても時期的なものだ。一応冷凍ものはオールシーズン食べる事が出来るのだが、一旦冷凍するとどうしても味が落ちてしまう。しかし天然ものを味わって頂くのは容易ではない。
もし余裕がある方であれば、2月~3月の時季に大分に来て頂きたい。私が必ず100%のクロメが味わえる場所をご紹介致します。
本物のクロメはマジ美味いです。