第10段 出来ることから少しずつ
さて、第9段からの流れで、
断髪式を断行してきた私。
結果的には、ボウズとまでは
ならなかったが、馴染みの美容師さんの
粋な計らいで、いわゆる見た目
おしゃれボウズにカットしてもらった。
いきなり丸坊主にするのはさすがに
心理的抵抗が大きかったが、上の方
ちょい長めのおしゃれボウズで、
以前の髪型からすればかなりバッサリ
いきつつも、さほどの違和感もない。
これだけでも、実行できた自分に
エールを送りたい。
何でも、自分に手の届く範囲という
ものがあるのだ。
分相応という言葉があるだろう。
身の程を弁えることだ。
まずは手近なところから。
千里の道も一歩から。
その踏み出した一歩は、小さいながらも、
この先続く千歩の道の
記念すべき第一歩である。
踏み出さなければ、何も始まらない。
小さな事で、達成感を味わえる人になる。
小さな成功体験を積み重ねる。
そうすれば、ひとかどの人物とまでは
なれなくても、自信に満ちた人物になれる。
私はそんな気がする。
思うに、何かを手放すと、その分
身軽になって、心が軽くなって、
今まで自分を縛り付けていた見えない鎖が
一本外れたような気がして、
ちょっと気が楽になるのだ。
そのちょっとした満足感を、私の場合は
長髪とさよならする事で得ることが
できたように思う。
美容師さんとも、今まで全く触れた
ことのない、自分のハゲの話題について、
率直に語り合うことができた。
美容室とボウズというのは、
マッチしない感が強いのではないかと
勝手に思い込んでいたが、
美容師さんによると、ヘッドスパの
サービスもあるという。
頭皮クレンジングという、私には
聞き慣れない単語も知ることができた。
これからは、カットはセルフで
やるとしても、リラクゼーションと
頭皮環境改善を目的としたヘッドスパの
ために、美容室に通ってみるのもアリかも
知れない、などと思い始めている。
月1くらいで、通ってみようかな。
( ̄▽ ̄)/むしろ頻度増えとるやないかい!
こんな考えは、髪をバッサリ切ろうと
思わなければ、まず思い付きさえも
しなかったことだ。
もしかしたら、これをきっかけに、私の人生が転換していくのかも知れない。
蟻の穴から堤(つつみ)も崩れる。
ミクロの世界で起こる事象は、
マクロに影響を及ぼす。
シュレーディンガーの猫である。
自分の些細な変化から、
自分の未来が移り変わってゆくさまを
想像するのも楽しいものだ。
出来ることから少しずつ
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