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凍えるお土さんに一粒万倍の御礼をしつつ頂く七野草を以て薬膳粥する

雪もちらほら舞う極寒強風の曇天の人日

ペンペンする なずな

春の七草『せり』『なずな』『ごぎょう』『はこべら』『ほとけのぎ』『すずな』『すずしろ』 の捜索に出かけようにも外に出た途端に風邪に入り込まれそうなお天氣

ひたすら強風マークを並べていらっしゃる天氣予報の合間に運良く氣まぐれな風が休憩してくれたようなのでこれはこれはもしかしてと袋を持って野草さんの元へと向かうべく歩き出す

歩き出してふと本日は一粒万倍日である事を思い出してせっかく風も止んだ事だし一粒の籾をも万倍にしてくれるお土さんに野草を頂く御礼をしながら歩こうと思いつき護美袋片手に出発する

本日出逢えた野草さんはちょうど七種でヨモギ ハコベ なずな カラスノエンドウ 枸杞 ノゲシ タンポポ を羹の代わりにお蕎麦でいただきました

蓬 ハコベ タンポポ なずな カラスノエンドウ
ノゲシ 枸杞

お粥さんは陰陽五行に併せて旧暦で改めていたきたい

1月7日を待たずして前日に寒さですっかり元氣を損ねて氣虚となっている體を労るべくいただいたお粥さんはスープジャーに調理を託していたので少し固めの出来上がり


元氣と血を補ってくれる落花生を皮ごと入れてピンク色に小豆と蕎麦の実と玄米も少しずつ

陰邪からの御守りを願って元氣を補ってくれる補中益氣湯さんにもご登場頂くことに

補中益氣湯

今週の強い冷えは元氣の減りがちなまだまだ陰の強い季節にはハードに響く

氣虚さん虚弱さんは消化に費やせるエネルギーも弱りがちだから今週いっぱいお粥生活を続けたらお腹の負担を減らしてあげられよう

寒い時の飲み物は體を温めるのが得意なプーアル茶 杜仲茶 紅茶 ほうじ茶あたりにお世話になりたいシナモン 生姜 クローブ 山椒 胡椒あたりに更に温める力を添えて貰う

逆に體を冷やすのが得意な緑茶や體を緩めるお砂糖さんなどは特攻隊長の強風が皮膚に突撃して寒邪を送り込んでくれちゃうのでおやすみ願おう

生のフルーツやスイーツや小麦粉さんやお豆腐さんにも大型の冬休みをプレゼントしておきたい

おやつタイムには玄米煎餅や焼き芋 干し芋 焼き栗棗など元氣を補うのが得意なホクホクイエロー食材を優先してお迎えしたい


手首 足首 首をひたすら冷氣から遠ざける 意外と風に対して無防備になりがちな手首には古くなった靴下をザクザク切って即席リストバンドを作ってみると思いのほかぽかぽかを提供してくれる


この寒い時期家の中で座りながら
全身の隅々まで氣血を届けられる魔法の作業が
お裁縫である

時間があれば岩盤浴で體の中の陰の部分下半身とお腹をじっくり温める
大根の干葉やヨモギの入浴剤も温め上手なので積極的に味方につけて行きたい

七草粥についても吉野裕子先生の本『カミナリさまは、なぜヘソをねらうのか? 』は陰陽五行的に読み解いてくださっている

「七草なずな、唐土の酉が、日本の国に渡らぬ先にストトントン……」

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「唐土」というのは、西の国、中国のことです。しかも「唐土の酉」といっている。これはまさしく「金気」のことを表しています。それに包丁も金物ですから、「金気」そのもの。一方、お正月は「木気」ですし、さらに「七草」は植物ですから、これも「木気」。  つまり、七草粥の行事は、「木気」と「金気」との戦いでもあります。「木気」と「金気」の関係は、どうなっていますか。「金剋木」ですから、「木気」は「金気」に負ける。そのために、「金気」をたたこうという呪文なのです。」
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「正月七日に「七草粥」を食べるのは、生まれたばかりの新春という「木気」がこわされないように、「木気」の大敵である「金気」と戦うために、人間が考え出したひとつの「知恵」ともいえるでしょう


—『カミナリさまは、なぜヘソをねらうのか? (サンマーク文庫)』吉野 裕子著
https://a.co/100CPqZ

更に冬と云う季節を三合を使って説明してくださっている

「季節を長期的にもとらえました。それを裏づけるものが「三合」の法則です。  中国人は「兆し」を重視します。つまり、冬は単に亥(旧十月)・子(旧十一月)・丑(旧十二月)の三か月だけではない。「冬」あるいは「水」の兆しは、すでに申(旧七月)に芽生え、子(旧十一月)にさかんになり、辰(旧三月)で終わるということになります。」

—『カミナリさまは、なぜヘソをねらうのか? (サンマーク文庫)』吉野 裕子著
https://a.co/78tkN9v

七草を探した本日は旧暦で12月8日
自然の中に春は兆せど どうやらまだまだ冬養生が必要らしい


ぽかぽか陽氣に誘われてのこのこ海辺に出掛けた年末に運良く出逢えたハマボウフウさん

ハマボウフウ

お屠蘇用にハマボウフウさんの根っこをお迎えしようと思い付くも根を頂くならば一物全体で葉っぱまでも頂いてしまおうと欲張り根性が顔をだす


ハマボウフウさん
お迎えしたお屠蘇セット
お屠蘇セットと共に浸かるハマボウフウさん

香り高い葉の方は湯がいて年越しのお蕎麦さんと最高の相性で大晦日に彩りを振り撒いて大活躍


肝腎の味方お牡蠣さん
冬の終わりまでどうぞよろしく


山茶花

山茶花と椿のお花がひんやりシャクヤクしてどうにも美味しそうに見えるので調べてみると どうやらお花を乾燥させてお茶にして頂けるらしい

木に春が訪れる楽しみを

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