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流れる水のはたらきと土地の変化・単元を通したmiroの活用を考える

はじめに~単元を通したmiroの活用

前11時間の単元をmiroで作成します。この単元では、川の上流と下流について理解を深めるために調べる活動や実験、観察など様々な活動を行います。それらの活動において、オンラインホワイトボード、miroを使うことにより、リアルタイムでの意見交換や共同作業がスムーズに行えます。ICTによる主体的な学びの促進、単元を通したmiroの活用について少しでも参考になればー

①川の上流と下流の特徴

川の上流について

川の上流について気付いた事を付箋に書き出し、それをWチャートで分類します。miroを使うことで、各自が気付いたことを即座に共有でき、Wチャート上で視覚的に分類・整理することが容易になります。個人の気づきを全体で共有する中で理科の見方を働かせて、川の上流の特徴として認識させます。

川の下流について

同様に、川の下流についても同じ手順を踏むことで気づきの質を高めていきます。オンラインホワイトボードでの共同作業により、意見交換が活発化し、気づきの質が向上します。

②③川の上流や下流の様子を調べてまとめよう

計画→情報収集→整理分析→表現

前時の気づきをもとに、それが他の場所でも言えるかを各自が調べ、表にまとめます。オンラインホワイトボードを使うことで、各自が収集した情報を一つの場所に集約し、リアルタイムで整理・分析することが可能です。これにより、川の上流と下流によって川原の石の大きさや形に違いがあることを理解させます。

④⑤流れる水のはたらき

実験1:予想→実験

上流と下流の様子を調べたことから理解した「川原の石の大きさや形の違い」が水のはたらきによるものであることに着目させます。流れる水のはたらきがどのような力を持っているかを前時に調べた結果をもとに予想させます。予想はmiroボード上のYチャートで整理します。それを確かめるために必要な実験について確認をします。

実験活動

流れる水の働きと土地の変化を調べる実験を通して、流れる水には土地を侵食したり、石や土などを運搬したり堆積させたりする働きがあることを理解します。

実験の課題や予想、結果の記録をmiroボード上に行うことで、実験結果をその場で共有し、グループでのフィードバックが即座に行えます。これにより、観察や実験などに関する技能を身につけることができます。

⑥⑦流れる水の量が増えるとき

実験2:予想→実験

実験1で理解した流れる水のはたらきについて、水の量を増やしたり、勢いが強くなったりしたときにそれがどのように変わるかを予想し、仮説を立てます。グループごとに必要な実験を決定します。

条件の制御と実験

流れる水の量や勢いについての条件を制御しながら、流れる水の働きによる土地の変化を調べます。流れる水の量を増やしたり、勢いを強くしたりすることで、それらのはたらきが大きくなることを理解します。実験1のmiroボードを参考にすることで、観察や実験に関する技能をさらに向上させます。

A児の実験記録

実験1:流れる水のはたらき
実験2:流れる水の量を変えた時のはたらきのちがい

B児の実験記録

実験1:流れる水のはたらき
実験2:流れる水の量を変えた時のはたらきのちがい


以降は今後の実施予定です。終了したものから編集しようと思います。

⑧⑨川と災害

川と災害の関係を学ぶ

まず、教科書で川の流れやその働きがもたらす災害について学びます。次に、miroボード上で、各自が川による災害とそれを防ぐ施設について調べた内容をまとめ、「関係づけ」をボード上に視覚化します。それによって、河川における災害の種類とそれを防ぐ施設について理解を深めます。

授業では子どもたちに以下の思考ツールセットから自分のまとめに適したものを選択させました。ツールの使い分けができるほど使い込んでいませんが、これまでの学習で使用してきたものを選択している子が多かったです。

児童のそれぞれのまとめの様子


表をつかってまとめた児童、左のピンク色の付箋はふり返り
表を使ってまとめた児童。動画を貼り付けている
それぞれの施設における機能を表にまとめた児童
教科書に載っていない水害を防ぐためのしくみについて調べた児童

⑩まとめ

学習の総括

教科書と単元全体を記録したmiroボードで、これまでの学習を総括し、川の上流と下流、水の働き、災害についての理解を深めます。miroボードを使うことで、各自の学びを共有し、全体での理解を深めることを目指します。

⑪テスト


こんな単元でした。GIGAスクール構想が目指す学習観の変化について、従来の「教える」授業から、「子どもたち自身が学ぶ」授業への転換⁠が必要です。教員は知識伝達者から学習支援者へと役割を変化させ、生徒が主体的に学習できるよう環境を整備しサポートする役割を担うことが求められています。

もちろん、学習の基盤となる資質・能力として教科固有の知識・技能を身に付けさせなければなりません。ゆえに、単元全体を俯瞰しながら子どもたちの学びを調整することができ、必要に応じて既習事項に戻ることが容易なオンラインホワイトボードが便利だと感じています。

授業においてICTを活用する方法は様々なあります。一時間単位ではなく、単元全体を通して活用できるICTを工夫すると、子どもたちの学びがブーストします。また、今後、目指していく方向にある複線型クラウド型)授業へも近づけるように感じています。


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