見出し画像

NotebookLM⑧ 画像PDFから読み込む

PDFには「テキストPDF」と「画像PDF」の2種類があります。テキストPDFは、オフィスやGoogle WorkSpaceなどのアプリケーションで作成したデータをPDF化したもので、データ上でテキストの選択や検索が可能です。学習指導要領や教育委員会からの通知の多くがこの形式です。

NotebookLMはそういったPDFをソースとして読み込むことで様々に利用できることは何度か試してわかってきました。

一方、画像PDFは、スキャナで紙の資料をスキャンして作成するもので、もともとが画像データのため、ページ内での検索や文字の選択はできません。しかし、紙での保管に比べて保存場所を取らず、ファイル名での検索も可能なため、多くの教職員が資料のPDF化を行っています。

私も研修会の資料や雑誌などをスキャンして保存していましたが、これらの画像PDFをNotebookLMで活用できないか試してみたところ、実際に利用可能でした。

例として、廃刊となった「児童心理」という雑誌のPDF化データを使用しました。NotebookLMは画像データからテキストを読み取り、内容を理解することができました。これはGoogleの技術力の高さを示すものと言えます。

NotebookLMに読み込んだ結果です。画像データからテキストを読み込み、AIが内容を理解しています。

少し前にGoogleKeepで画像からテキストを読み込むことをやっていたのですが、このあたりのGoogleの技術力はさすがです。

さて、読み込んだ情報について、NotebookLMに質問してみました。
「ソースの内容を800字程度に要約してほしい。」


ソースの内容の要約

提供されたソースは、「児童心理 2018-07月号 学ぶ意欲を高める」という雑誌の一部であり、子どもの学ぶ意欲を高めるための方法や、これからの時代に必要とされる教育のあり方について論じています。

  • 特に強調されているのは、子ども自身が主体的に学ぶ姿勢を育むことの重要性です。 従来型の知識注入型の教育では、これからの時代に必要とされる、未知の状況にも対応できる思考力や問題解決能力を育むことはできないと指摘されています。

  • そのためには、子ども自身の「学びたい」という気持ちを引き出すこと学ぶことの楽しさや喜びを体験させることが重要となります。 具体的な方法としては、子どもが興味を持つ分野を題材にするグループワークを取り入れる成功体験を積み重ねさせることなどが挙げられています。

  • また、これからの社会はAI(人工知能)が台頭する時代であり、AIにはできない、人間にしかできない能力を育むことが重要視されています。 それは、創造的な思考力コミュニケーション能力他者と協力して問題を解決していく力などです。

  • これらの能力を育むためには、従来型の知識注入型の教育から脱却し、子どもたちが主体的に課題を発見し、解決していくプロセスを体験できるような教育へと転換していくことが求められています。

  • そのような教育のあり方の一つとして、PBL(課題解決型学習)が紹介されています。 PBLとは、現実世界の問題を題材に、子どもたちがグループで協力しながら解決策を探求していく学習方法です。 PBLを通して、子どもたちは、問題解決能力やコミュニケーション能力批判的思考力などを育むことができます。

  • 子どもたちの学ぶ意欲を高め、これからの時代を生き抜く力を育むためには、教師の役割も重要です。 教師は、子どもたちの興味関心を引き出し学習意欲を高めるための環境作り、そして、子どもたちが自ら学び、成長していくことができるようサポートしていくことが求められます。

これらのソースは、子どもたちの未来のために、そしてより良い教育を実現するために、私たちが何をすべきかを考えさせてくれる内容となっています。


もう一つ質問しましてみました。
「デジタル社会における教師の役割とは何か。」


デジタル社会における教師の役割

デジタル社会における教師の役割は、AIにはできない、人間にしかできない能力を育むことが重要になります。 具体的には、

  • 創造的な思考力

  • コミュニケーション能力

  • 他者と協力して問題を解決していく力

などを育成していくことが求められます。

従来型の、知識を一方的に教える教育では、これらの力は育ちません。 子どもたちが自ら課題を発見し、解決していくプロセスを体験できるような、学習者中心の教育への転換が求められます。

そのための具体的な方法として、PBL(課題解決型学習)は有効な手段です。 PBLとは、現実世界の問題を題材として、子どもたちがグループで協力しながら解決策を探求していく学習方法です。 PBLを通して、子どもたちは、問題解決能力だけでなく、コミュニケーション能力や批判的思考力なども育むことができます。

教師は、子どもたちの興味関心を引き出し、学習意欲を高める環境を作り、子どもたちが自ら学び、成長できるようサポートする役割を担います。

デジタル社会においても、教師は、子どもたちの未来を育む上で重要な役割を担っています。


6年前の雑誌にもかかわらず、その先見性には驚かされます。また、NotebookLMは引用元を明示してくれるため、画像PDFでもページの特定が容易です。

スキャンしたデータも活用できることで、ベテラン教員が保持している過去の資料も新たな価値を持つことになります。さらに、職員室にある印刷用ドリルなども読み込むことができ、AIを活用した問題作成も可能です。


ついでなのでもう一つ。画像PDFをスキャンできるということはよく職員室にある印刷して使うためのドリルも読み込めます。

この画像を読み込ませた結果、次のように概要を伝えてくれました。


概要
これは、複数桁の足し算の練習問題集の一部です。 各ページには複数の問題があり、それぞれ2〜4桁の数値と空欄で構成されています。 子供たちは空欄に正しい数字を記入することで、足し算のスキルを向上させることを目的としています。 問題は難易度順に並んでおり、最初のページでは簡単な問題、後のページではより難しい問題に取り組む形式になっています。


そして、実際に問題を作らせた結果が黄色の枠の中です。ChatGPTやGeminiなどだとここまで意図に沿った問題を作ってくれません。

AIだとこんな問題作成も簡単です。


NotebookLMは学校現場での活用可能性が非常に高く、AI活用についての研究テーマとしても興味深い分野だと考えられます。

いいなと思ったら応援しよう!