小学3年生×考える練習×miro×生成AI×5分間
オンラインホワイトボードは自由すぎる、子どもに使わせるの難しい、そんなふうに感じている人。説明込みでも10分あれば、小学3年生や2年生でも普通に使えます。要はどんな教材を準備するかかなと思っています。
一時間の授業だと考えることがいろいろ多すぎて、気軽に試せないと思うので、これから活用力を高めたい2年生と3年生に朝学習で週一で考える練習をしようと担任の先生と相談しました。
自分が作ったもので活動をさせることで、子どもたちのスキルアップを図りながら、担任の先生も何をどのように使わせるとよいかが見えてくるようにという腹黒い思惑があります(笑)。こういう積み上げの先に、教科の学びを深める活用が見えてくるといいなーと思います。
3年生用の考える練習用miroボードを作ってみました。Yチャートの上部に「虫」カテゴリで集めた付箋を左右に(「昆虫」「それ以外」)分類します。表の下にある植物・動物・昆虫を、ラベルを付けたそれぞれの枠の中に整理するという課題です。
この課題でねらいは2つ。1つ目は分類や整理のスキルを向上させること。そして、もう1つがmiroのようなコラボレーションツールを使う技術の向上です。ついでに、理科の知識も向上すればもうけもの(笑)。
さて、有効なのは分かっても教材作成がちょっと面倒です。そこで、AIを使います。今回はGeminiを使ってみました。どのAIを使うと求めているものができるのか、教材づくりなどでいろいろ試しています。
指示に対して、画像もつけてくれて、親切です。ただ、今回はテキストだけがほしいので、「文字だけでリストを提示して」と感謝の言葉を伝えずに、冷たく指示します。
虫として捉えられるもののリスト(10選)
チョウ:美しい羽を持つ昆虫の代表格。
バッタ:跳躍力が強く、様々な種類が存在する。
コオロギ:夜に鳴くことで知られる昆虫。
アリ:社会性を持つ昆虫で、集団で生活する。
クモ:糸を張り、虫を捕らえる肉食性の動物。
ムカデ:細長い体と多くの脚を持つ、素早く動く節足動物。
ヤスデ:体が丸く、多くの脚を持つ、ゆっくりと動く節足動物。
ダニ:非常に小さい節足動物で、種類によっては寄生生活を送る。
ノミ:動物の血を吸う寄生性の昆虫。
ミミズ:土中を動き回り、土壌を豊かにする環形動物。
補足
昆虫ではないもの: クモ、ムカデ、ヤスデ、ダニ、ミミズは厳密には昆虫ではありませんが、一般的に「虫」と呼ばれることが多いです。
虫と勘違いされやすいもの: ダンゴムシなども「虫」と呼ばれることがあります。
ご希望に応じて、特定の虫について、より詳しく説明することも可能です。
望んでいた回答が出力されたので後は以下のステップで付箋化します。
①AIに出力させた結果をGoogleスプレッドシートにコピペ
②いらない部分を削り、名前だけをコピー
③miroに付箋として貼り付け
④完成。※文字が小さくて読みにくければ途中で改行いれます。
授業用に、もくじ+思考ツールセット+35人分のフレームをテンプレートとして保存してあります。ツールボックスからテンプレートを呼び出して、思考ツールを貼り付けて、付箋を貼れば準備は完了です。
朝学習は次のような構成で実施しました。
1.説明(3分)
・もくじ、自分のフレーム、迷子になったときの対処方などの説明
2.活動(5分)
・それぞれが活動
3.回答(2分)
・教師用のフレームで回答を説明
初めての活動でしたが、ノートラブルでとてもスムーズでした。目次で自分の場所に移動できるようにしたこと、フレーム間を空けて友達の動きが目に入らないようにしたことなど、事前に施した工夫が全て効果的に機能してくれました。
ちなみに小学2年生にも同じことをやらせました。表の下にある植物・動物・昆虫を、ラベルを付けたそれぞれの枠の中に整理するという課題です。5分間で作業をさせましたが、みんなスムーズに活動できていました。
こういった課題を行うことで、国語の側面からは、上位概念と下位概念の考え方を少しずつ慣れさせることができます。(9月はこの方向で無理せず確実にできるように続けようと思います。3月までに少しずつ使えるツールや考え方を増やしていけたらー)
他にもオンラインホワイトボード上で視覚的に情報を整理することで、直感的に理解しやすくなる良さを実感させることができます。図を活用する良さを実感させたり、図をもとに対話をしたりといった協働するためのスキルが向上します。
真っ白なボードはいろんなことができる可能性を秘めているわけですが、自由過ぎて何ができるかイメージしにくい人も少なくありません。朝学習みたいな短時間で子どもたちに活用スキルを向上させるとともに、担任の先生には思考ツールやコラボレーションアプリの使い方、良さなんかを感じてほしいと思っています。
やがて担任の先生が独り立ちして自分でこういうのを自由に作れるようになることがゴールです。