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下総中山駅のスマートホームドア設置工事着工について。


JR総武線の下総中山駅に県内2例目(1例目は西船橋駅)となるスマートホームドア設置が決まり6月下旬から設置工事が着工するという記事。

スマートホームドアってご存知ですか?首都圏、都市圏に住んでいる方は地下鉄のホームにある線路に立ち入れないようにする防護壁のようなものとか透明のドアは当たり前の光景ですが、総武線にもいよいよ設置が始まりました。

鉄道自殺の防止、ダイヤの正常運航などに効果が抜群

背景には、線路内への立ち入りによる列車の遅延とか、万が一人を巻き込んでしまった場合の車両の整備、ダイヤの遅れに対する様々な補償などがありここで大きなお金をかけたとしても、投資効果があるという事なのだと思う。

東洋経済オンラインの記事を参照したが、10年間で鉄道自殺は1900件以上。最も多くの自殺者が出ているのが中央線ということだが、僕自身中央線に身投げしようと考えた時期があったので記事に納得感がある。

遠く武蔵野の大地を遠くからまっすぐ走ってくるオレンジ色の電車を見ているうちに、会社に帰って上司に今日の売上見込みが芳しくなかった報告をしたり、うその報告をするために頭をひねっていると「死んだほうがまし」って脳裏に浮かんでしまうんですよね…

別な生き方があるのに、苦しい事、現実から逃げ出す事しか考えられなくなってしまって、毎週月曜日が来るのが不安で子どもと一緒にサザエさんを観ていて自然に涙が出てきたなんて時期もありました。

そんな人生が追い詰められた時期にもスマートホームドアが設置されていたら飛び込み自殺する人もためらうでしょうし、高さ120センチのドアを乗り越えようとしている間に人に取り押さえられたりするでしょうからね。

設置に関しては大賛成です。

仮に自殺者がその時に思いとどまれるという事だけとっても、その電車で死ななければ、ほかのタイミングも逸して、結局死ぬのをやめるなんてこともあると思いますから。

僕自身、中央線に飛び込んだ方が…とか考えていた時にそのまま線路に降りていたら死んでいますが、まだ小さくて僕の膝の上に座りに来て僕の食べているおかずをねだってくる長女や長男の笑顔を思い出したら「こんなところでは死ねない」って気持ちを持ちなおせましたから。

結局、その後営業のやり方を身に着けて営業成績がトップになり、独立してもっとひどい目に遭うのですが、その時には自分で選んだ道だからと腹をくくれていたので「自殺」を考えるようなことは無くなっていました。

人間って、自分を持っている時はどんなにひどい状況でも死のうなんて思わないものなのかも知れませんね。自分自身を否定されたり、存在意義がないと感じたりした時に居なくなってしまいたいと感じるのかも知れません。

その辺はまた別の機会に。

さて、このスマートホームドアですが、透明のゲートの下部分は少しだけ空きがあります。今回取材に行ったのは視覚障がい者の作業所だったので、その質問に対して、「白杖をついている人が前を探るときに、杖がホームの電車に引っかからない高さを基準にして設計している」という説明でした。

「ボールは、転がり落ちないのですか」と聞かれていましたが、「どのサイズのボールかによりますが…検証したことはないです」とJRの工事担当職員さんは返答されていました。

実際、ボールが落ちてしまっても電車への影響もそれほどでもないでしょうし、ホームに取りに入ること自体がドアの設置によって困難になるので、経済的合理性の観点から見たらほかの方法で対応する方が良いのでしょうね。

スマートホームゲートの威力

スマートホームゲートですが、人の侵入を妨げるだけでなく、視覚障碍者にとっては、白杖と点字ブロックに頼らずともホームを歩けることや、混雑した時間帯に線路に押し出されてしまうというトラブルも避けられます。

また、今回の取材で初めて知ったのですが、戸袋部分には、ホームの番線、車両の号数、ドアの順番なども明記されているんだそうです。もちろん点字が標準装備で。

視覚障がい者や身体障がい者、高齢者って目的の駅の乗り換えに便利な車両とドアをあらかじめ調べておいて必要最小限の移動で乗り換えできるように準備しているそうで(普通はみんなそうなのかも知れないけど…僕は違うので驚いた)「表記しておいてくれるとすごく便利」と視覚障がいの友人が言っていたのが印象的でした。

また、「視覚障がい者の中にも、点字を読めない人が増えている」というのを初めて聞き、「え?みんな読めるんだと思っていた!」と素直にびっくり増した。

なかなか、点字を覚えるのも大変だという事で「読むのに時間がかかる人も結構多い」そうで、「音声による案内も並行して行っていただけると本当に助かります」と依頼しているのを聞き、「こうやって市民の声を拾っていきサービス向上につなげているんだな…」と感心した次第です。


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