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「タマヨミ」ってなに? 【出版社のウラ側】


山と溪谷社では、毎年カレンダーを70タイトルほど作っています。

今回は、あまり知られていない? カレンダー制作をする上で大事な「タマヨミ」という作業について……紹介します。


まず、タマとは何か

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オレンジの枠線のところが「タマ」と呼ばれる部分です。月や日付が入っているところですね。

タマにはいろいろな種類があり、シンプルなもの、六曜・十二市節気や月の満ち欠け入っているものなど、カレンダーによって個性があります。

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こちらはシンプルなタマのカレンダー。『FROGS!』より
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こちらは色々入ってるタマ。「Mountains 日本百名山より」より。

山のカレンダーのタマには、山開きや閉山などのタイミングが書かれています。登山をする人にはとても便利でオススメです。


タマヨミは、タマの間違いがないかをチェックする作業


タマヨミは「タマ読み」……タマに間違いがないかを確認する作業です。

たとえば、最初にタマのデザインが出来上がった時。

こんな感じで日付などが間違っていることがあります。数字がずらっと並んでいる中、ざっと確認しただけでこの間違いを見つけるのは困難。

また、日付だけではなく、曜日や祝日、六曜や二十四節気なども一つ一つ正しく入っているかを確認しなければなりません。

もし、間違ったまま印刷して商品として流通してしまえば……。。恐ろしいです。

その間違いを見つけ、正すのが「タマヨミ」なのです。

2人1組となり、1人がお手本の正しいタマ見本を読み、もう1人がタマのデザインを確認します。

なかなかアナログな作業です……。

もちろん日付も1から31まで、曜日は日曜日から土曜日まで順に読んでもらい、1つずつ確認していきます。月めくりのカレンダーであれば、12ヶ月分……!

1つのカレンダーのタマヨミにかかる時間はものによりますが、1~3時間かかるでしょうか。冒頭の通り、弊社のカレンダーは70点ほどあるので、平均1つのカレンダーのタマヨミが2時間かかるとすると、合計で140時間……。大変な作業です。

2時間以上はだんだん疲れてくる……! 休憩をはさみながらやります。

こうしてタマヨミにより、間違いが正されたカレンダーは印刷へと向かい、商品の形になります。

以上、地味ではありますが、とても大事なタマヨミの話でした。

*カレンダーを作る会社によってやり方はいろいろあるようです。今回の記事は、あくまでも弊社のやり方になります。


70点以上あるヤマケイカレンダー、来年のカレンダーに選んでみませんか。
▼ヤマケイカレンダー2023 特設サイト
https://www.yamakei.co.jp/calendar/