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【読書感想文】魔界都市新宿に現れた空中庭園、その謎を解き明かせ!『魔宮バビロン』

菊地秀行先生の『魔宮バビロン』、読み返してみました。何度読んでも、この作品の持つ独特な魅力に引き込まれますね。

まず、なんといっても世界観が魅力的です。魔界都市新宿という、現実とファンタジーが入り混じった混沌とした舞台。そこに突如現れる古代バビロニアの空中庭園。この異様な光景に、読者は否応なしに想像力を掻き立てられます。

主人公の十六夜京也は、どこか頼りないところもあるけれど、いざという時には頼れる存在。そして、ヒロインのさやかは、その美貌だけでなく、芯の強さを持った魅力的なキャラクター。この二人の掛け合いも、本作の見どころの一つです。

そして忘れてならないのが、メフィスト先生の存在。シリーズを通して、メフィスト先生のキャラクターは少しずつ変化していくのが面白いですね。今回は、人間らしい一面が見え隠れして、より一層魅力的に感じられました。

さて、個人的な感想としては、やはり最後の戦いが少しあっけなかったかな、という印象です。もう少し、緊迫感あふれる展開を期待していたので、少し物足りなさを感じました。

しかし、全体的には非常に面白く読めました。特に、シリーズを通して描かれる世界観の広がりは、最後まで飽きさせません。

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