【読書感想文】赤き翼が空を切り裂く。ドラゴンとライダーの伝説が再び蘇る『エルデスト 宿命の赤き翼 上 (ドラゴンライダー 2)』
この物語は、アラゲイジアという架空の世界で展開されます。アラゲイジアは、かつてドラゴンと心を交わすライダー族やエルフ族などが共存する平和な世界でしたが、裏切り者のガルバトリックスが王位を奪い、暗黒の帝国を築きました。この世界では、魔法や古代語が重要な役割を果たします。魔法は自然界の力を借りて行使されるものであり、古代語は真実を表す言葉であります。また、この世界では、自由や平等や正義などの価値観が強く描かれます。エラゴンとサフィラは、自分たちの運命や使命に対して悩みながらも、仲間たちと共に帝国に抵抗することを選びます。
本作は、「ドラゴンライダーBOOK1 エラゴン 遺志を継ぐ者」の続きから始まります。エラゴンとサフィラは、導き手のブロムを失った悲しみと共に、洞窟都市での戦いに勝利した後、修行を完成させるためにエルフの国へ向かいます。しかし、その途中で様々な困難や敵に遭遇し、彼らの旅は危険に満ちています。一方、エラゴンの従兄ローランが暮らす故郷パランカー谷にも、帝国の魔の手が忍び寄っています。
ドラゴンライダーシリーズの第2巻の上巻ですが、それだけではなく、独立した一つの物語としても楽しめます。エラゴンとサフィラはそれぞれに試練や苦悩に直面しながらも、強く成長していきます。また、彼らと敵対するガルバトリックスやモルザンなどのキャラクターも魅力的で、彼らの動機や背景に興味を持ちます。物語は感動と驚きに満ちています。また、ドラゴンと人間の絆や、魔法や剣術の修行など、ファンタジーの魅力がたっぷり詰まっています。登場人物たちも個性的で魅力的で、彼らの成長や感情に共感できます。物語はスピーディーでスリリングで、読み始めたら止まらなくなります。
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