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【読書感想文】身近な恐怖が、あなたの心を震わせる『戸口に現れたもの ラブクラフト傑作集 Kindle版』

H.P.ラブクラフトの『戸口にあらわれたもの』を読みました。アーカムという街を舞台に、ダニエル・アプトンとエドワード・ダービイの友情が、エドワードの結婚をきっかけに大きく揺り動かされます。神秘的な女性アセナス・ウェイトとの結婚後、エドワードはまるで別人になったかのように豹変。次第に彼の身体は、恐ろしい何かによって侵食されていくのです。

ラブクラフト特有の不気味な雰囲気が、物語全体を覆っています。特に、エドワードの精神が崩壊していく過程は、読者の心を深くえぐります。アセナスとエドワードの関係性が徐々に明らかになるにつれて、物語はますますスリリングに。ページをめくる手が止まらなくなることでしょう。

この作品で最も印象に残ったのは、ダニエルの心の葛藤です。親友であるエドワードの変化に戸惑いながらも、超自然的な恐怖に立ち向かう彼の姿は、読者に深い感動を与えます。

『戸口にあらわれたもの』は、ラブクラフト作品の中でも屈指の傑作だと思います。読後には、心に深い余韻が残ります。ホラー小説が好きな方は、ぜひ一度読んでみてください。

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