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【読書感想文】忘れられない魔法の冒険がいま、始まる!『ハリー・ポッターと賢者の石』

言わずと知れた世界中で熱狂を博したシリーズ、記念すべき1作目です。

平凡なロンドン郊外の街角に、額に稲妻の傷を持つ赤ん坊の姿がありました。ハリー・ポッターという名の赤ん坊は、ロンドンの普通の家庭で育てられ、同い年のいとこにいじめられながらも、11歳の誕生日を迎えます。そんなハリーに届いたのは、なんと魔法学校への入学許可証でした。こうしてハリーは夢のような魔法の世界へと足を踏み入れることになったのです。彼を待ち受けているのは、友情、冒険、そして自分の生い立ちに関する数々の真実でした。

魔法と冒険が詰まった本作ですが、まず私が見どころとして挙げたいのは、ハリーが初めてホグワーツに到着するシーンです。魔法の世界に触れる瞬間、彼の目に映る不思議な光景や、個性的なキャラクターたちとの出会いは、まさに夢のような体験。特に、ハリーの人生に大きな影響を与えるハグリッドとの出会い、そして彼の温かさやユーモアは、物語にさらに深みを与えてくれます。

さて、私が思う本作のテーマは「友情の大切さ」です。ハリーは魔法界での経験を通じて、自分が特別な存在であることを知ります。そして、ロンとハーマイオニーは、しっかりハリーのことを認め受け入れてくれるのです。本作は、友情や勇気がどんな困難も乗り越えられると教えてくれるお話でもあると感じました。

一方で、物語の中には一部気になる点もありました。特に、特定のキャラクターやシーンに関しては、現代の視点から見ると少し不快に感じる部分も見受けられます。気を付けたいのは、そうした要素が物語全体のメッセージを損なうことなく、シリーズの方向性をしっかり示していること。時には、暗い側面も含めて、成長するためには避けられない試練があることを理解する必要があると思いました。

また、物語の締め方にも少し物足りなさを感じました。クライマックスの戦闘シーンがあっさりと終わり、説明的な部分が多くなってしまったのは残念なところ。しかし、全体を通しては、夢中になれる冒険が展開され、次の巻を読みたくなる魅力がありました。

いずれにしても本作は、魔法の世界を通して自己発見や友情の大切さを教えてくれる作品なのは間違いありません。物語の冒険を通じて、心が温かくなる瞬間がたくさん詰まっています。

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