【読書感想文】いたずら好きなねこが巻き起こす大冒険『いたずらねこのミロ』
いたずら好きな猫のミロが、様々なものに姿を変えながら、ナツミちゃんと一緒に冒険する物語です。
ある日、ナツミちゃんがミロに「いなくなっちゃえばいい!」と怒鳴ってしまうと、なんとミロは本当にいなくなってしまったんです。探しに森へ行ったナツミちゃんは、クッキーを盗まれた猫たちと出会います。どうやら、その犯人はミロらしい。一緒にミロを探し始めるのですが、ミロはいたずら好きの本領を発揮。タコやテーブルに変身したりと、次々と姿を変えてナツミちゃんたちを翻弄します。
この絵本の一番の魅力は、ミロのユニークなキャラクターです。いたずら好きだけど憎めないミロの姿に、子どもだけでなく大人もきっと笑顔になるでしょう。私が子供の頃、飼っていた猫を思い出しました。いたずらをしては叱られて、でも憎めない存在でした。ミロの姿に、そんな頃の記憶がよみがえります。
深見春夫さんの絵も本当に素敵です。ミロの表情や仕草が生き生きと描かれていて、まるで絵本の中からミロが飛び出してくるよう。カラフルで可愛らしい絵は、子どもたちの心を掴んで離しません。
この絵本は、ただ笑えるだけでなく、大切なことを教えてくれます。例えば、友達との友情や、謝ることの大切さ。ミロが最後に「ごめんね」と謝るシーンは、読んでいる私も心が温まりました。