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【読書感想文】内面の力と対峙する、青春のリアルな一面『七つの魔剣が支配するXIII (電撃文庫)』
青春の輝きと暗闇が交錯するシリーズ第13弾。本作では、友情と成長の旅路における苦悩と試練を描いています。
呪者として覚醒したガイは、力を制御するため剣花団を一時的に離れることになりました。この出来事は、彼らの絆に一抹の不安を生じさせます。一方、オリバーたち上級生は研究室選びに奔走します。彼らの未来に対する真剣な思索、彼らの関係性に微妙な変化をもたらす状況が本作の見どころです。また、新任教師ファーカーの謎めいた行動も、気になるところです。
本書のテーマは「変化と成長」です。登場人物たちは、大人への階段を上りながら、魔法の世界の厳しさにも直面します。彼らは、かつての無邪気さを失いつつあるようですが、それでも前進をし続けるのです。私はこのテーマにたいして、青春期の移り変わりを象徴しているように感じました。
本作で描かれる登場人物たちの内面の葛藤は、より物語の深みを増すもの。また、ファーカー教師の真意が明かされるクライマックスも、驚きと感動でいっぱいでした。読んだ後も、その余韻に長く浸ることができる作品です。