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【読書感想文】生と死の狭間で少女が選んだ決断『世界を変える日に』
近未来、あるウィルスによって人類の存亡が脅かされる世界。主人公の少女は、世界が混沌とする中、周囲の人々との関わりの中で成長し、変化していく。この絶望的な状況の中で、彼女は自身の役割を見つめ直し、重要な決断を迫られるのだ。
私は本書を読んでいる間、何度も考えさせられる瞬間があった。もし、こんな未来が来たら、私はどうするだろう? 答えなど簡単に見つかるはずもなく、ただただ悩み続けていた。特に印象に残ったのは、少女の心の揺れ動きである。彼女は、科学者である両親の影響を受け、理性的で冷静な一面を持ち合わせている。その葛藤が、彼女の行動を複雑なものにしているようにも思う。
また、この作品は、SFでありながら、どこか普遍的なテーマを扱っていると感じた。それは、生と死、愛と憎しみ、希望と絶望といった問題である。SF作品は、しばしば未来を描くが、この作品が描く未来は、決して遠い未来の話ではない。むしろ、それは、今、直面している問題の延長線上にあるのかもしれない。生と死、愛と憎しみ、希望と絶望といった問題は、私たちが生きる上で避けて通れないものだ。この小説は、多くのことを考えさせ、生きる上で大切なことを教えてくれる。