ブレーキを踏み間違う人の踏み方について
ブレーキとアクセルを踏み間違う事故が日常的に起こるようになってどれくらい経つでしょか。
最近はニュースにさえ流れなくなって、翌日の地方紙で知るという事も珍しくはありません。
このニュースが頻繁に流れていた頃、ニュースの解説員やワイドショーの専門家が話題にしていたのは主に二つです。
高齢者の免許返納の問題と、自動車の安全装置の二つです。
ですが、あと二つほど加えて語るべき事象があると思っています。
それは【靴】と【ペダルの踏み方】です。
私個人的には、この二つさえ改善できれば、高齢者は免許返納しなくていいし、安全装置が付いた車に乗り換える必要もないとまで思っています。
一つ目、靴の話。
運転に向く靴と向かない靴があるのは誰でも知っているのに、毎日の靴の選び方は、行った先の予定に合わせて選ばれています。
皆さんには、今まで何度か親戚の冠婚葬祭に参加したことがあると思います。
想像してみてください。葬式や結婚式に参加している高齢者の男性は、運転しやすい靴を履いていますか?運転する時にいちいち靴を履き替えてそうですか?
二つ目、ペダルの踏み方の話。
アクセルペダルとブレーキペダルの踏み方に、実は異なるふたつの踏み方がある事はあまり知られていません。
その違いとは、ペダルを踏み替える時の右足のかかとが、運転席のフロアから離れるか、もしくはフロアに着いたままかという違いです。
かかとが離れるタイプの人は、ペダルと足の裏の向きが同じになるタイプの人です。
昔のMT車に乗っていた人や、ライトバンやトラックといった車高の高い車のドライバーに多いです。
咄嗟の急ブレーキには向いてます。ですが、財布やスマホをポケットから取り出そうとして運転姿勢が変わってしまった時、途端に踏み間違えのリスクが出てくるのです。
かかとをフロアに置きっぱなしの人は、かかとをブレーキとアクセルのあいだに足を置いて運転します。
ブレーキは足の裏の親指側で踏み、アクセルは小指側の足の裏で踏みます。バスケのピボットのように、かかとを支点として、足先を左右へ傾ける事でペダルを踏む訳です。
ペダルを踏む力は弱くなりますが、踏み間違えは確実に減ります。
それぞれの踏み方の人々は『世の中には自分と同じ踏み方の人しかいない』と思っています。
そして、自分と違う踏み方の存在に気づいても『その踏み方は危ないよ』と互いに注意し合うのです。
私は踏み間違えを減らすために、アクセルとブレーキの距離を離すという考えに反対です。
アクセルとブレーキを踏む時の足首の角度を変えることが、踏み間違えを減らす一番の方策だと考えているからです。
ですからこれを商機とみて、どこかの靴メーカーがかかとの部分が丸くなっていて、ピボットしやすい靴を作ってくれないかと本気で願っています。しかも、売るのは右足のみにすれば、SNSとかで話題になりそうです。
来年の母の日や父の日に新商品を考えている靴メーカーのみなさん、ぜひご検討ください。