深夜食堂 -Tokyo Stories-#1ハコ書き
N「1日が終わり人々が家路へと急ぐ頃、俺の1日は始まる。メニューはこれだけ。あとは勝手に注文してくれりゃあ、できるもんなら作るよってのが俺の営業方針さ。営業時間は夜12時から朝7時頃まで。人は「深夜食堂」って言ってるよ。客が来るかって? それが結構来るんだよ」
○食堂でタンメンを作っているマスター。
タンメンを食べている島田。
タクシー運転手(女)が店に入ってくる。
運転手「タンメン麺抜きで」
驚き、顔を見合わせる島田と客。
運転手に話しかける島田。
島田の隣の客「タンメン麺抜き」を注文する。
○自分のラジオ番組で、タンメン麺抜きを注文している客の話をする島田。
○その番組をタクシーの中で聞いている、運転手。
T「2週間後」
○食堂で島田と話す運転手。
運転手「あれ私のこと?」
運転手の携帯が鳴り、客からの呼び出しで店を出る。
運転手の顔に見覚えがあると話す島田。
「忍者戦隊コーガ」の「紅かえで」のブロマイドを見せて、運転手が昔憧れていたテレビ番組のヒロイン「紅かえで」である事に気がつく島田。
○ラジオ番組で「紅かえで」と最近会い、初恋の女性だったと話す島田。
○タクシーでラジオを聞いてる運転手。
ラジオを切る。
○店で常連客と「紅かえで」の話で盛り上がる島田。
近くに座るおかまの二人、島田に昔の事で騒ぐのはよくないと怒る。
◯タクシーの中で話す運転手と島田。
島田に昔の事を話されて、迷惑だと話す運転手。
○店でマスターと二人で飲んでいる運転手。
運転手「マスター麺抜き」
マスター「あいよ」
マスターに「忍者戦隊コーガ」のリーダー「ムササビ」が好きだったと話す運転手。
○回想 控室で「かえで」が着替えに行くと、先に「ムササビ」が「かえで」のコスチュームを着ていた。「ムササビ」は女の子になりたかったと話す。その後に、タンメン麺抜きを食べる二人。
マスター「彼はどうしてるんだい?」
○店で島田とマスターが話している。
オカマと運転手、店に入ってくる。
運転手に謝る島田。
オカマ、「忍者戦隊コーガ」の「ムササビ」のセリフを言う。
ムササビ「俺たちがお前を守るだから逃げずに戦え」
オカマが「ムササビ」である事に気づく、島田。
○ラジオ番組で「ムササビ」をゲストに呼ぶ島田。
番組で決めゼリフを言う「ムササビ」
ムササビ「五人の忍びがそろうとき誰にも知られず悪を断つ!」
○タクシーの中でラジオを聞いている運転手。
島田、「ムササビ」に最後にメッセージをお願いする。
お礼を述べる「ムササビ」
○笑顔で聞いている運転手。
泣いている。
タクシーのドアをノックする音。
客に気づく運転手。
○食堂に集まり、「忍者戦隊コーガ」のコスチュームを着てタンメンを食べる島田達。
終