学生等の学びを継続するための緊急給付金 証明書0枚でも、自宅生でも、経済的に苦しい人は全員申請を!
12月20日、文部科学省より、学生1人につき10万円をきゅうふする「学生等の学びを継続するための緊急給付金」についての発表がありました。しかし、申請期間がとても短く、素直に要綱を読めば数多くの書類が必要で、条件もとても厳しいようにも読み取れてしまいます。
ですが、そんなことはありません。
本記事では、大切な3つのことをお伝えし、「経済的に苦しい」と感じている学生が一人でも多く本給付金を受給することにつながればと考えています。
私は昨年まで苦学生をやっていたただの会社員で、国の役人でも、政治家でも、行政書士や弁護士のような資格保持者でもありません。万一間違った情報を掲載していても、この記事でお詫びすること以上のことはできません。そこのところだけは、充分ご理解の上でお読みください。
申請に、証明書類はいらない!
文科省から出た資料には、様々な証明書を用意しろと書かれております。しかし、合わせて下記のような記述もあるのです。つまりは、証明書なんて1枚もいらないのです。用意の仕方が分からないのなら、いち早く申請しておきましょう。もし学校側が書類が欲しいとか詳しく知りたいとか思うのであれば、電話やメールで連絡があるでしょうから、それに対応すればよいだけです。
なお、もしも学校に書類がそろわないことについて文句を言われたら次のように言い返しましょう。そもそも保管している義務なんてない書類を、年末年始で発行する役所も休みになる・混雑する時期に短期間で用意しろというのに無理があります。
・地元の役所に問い合わせたら、年末年始で混雑するので所得証明の発行は間に合わない可能性が高いと言われました。
・年末年始はバイト先の店長が休みで無理だと言われました。 等
なお、当たり前ではありますが、すぐ手に入る、持っているという書類があれば、それは提出しておきましょう。出せば出すだけ有利になるのですから。
「5つの条件」なんて1つたりとも満たす必要はない。奨学金を借りている必要もない。
文科省は、給付対象を下記①~③のどれかを満たす人としています。いろんなところで取り上げられる「5つの条件」は、下記の②のことですが、これは3つある条件の1つにすぎません。別に満たしていなくてよいのです。③にあるように、学校の担当者に「苦しい」と伝わればそれでよいのです。
①12/10に給付型奨学金を受け取った人
②5つの条件を満たす人
③学校が必要性を認めた人
このことから分かる通り、②の5つの要件のうちの一つでしかない「奨学金を借りている」という要件を満たさないからと言って、あきらめる必要はありません。昨年の給付金の時には、この条件だけを満たせず応募を断念した、借金せずに頑張ってると給付金をもらえず不公平だという学生がTwitterで多数観測されました。このような誤解が広がらないことを切に願っています。
ただし、②の要件は、大学担当者が③を判断するときの目安にはなります。できるだけ多くの条件を満たしていると大学担当者に伝わるように意識して書類を書きましょう。民間には返さなくていい奨学金がたくさんあるので、この機会に応募を検討するのも良いと思います。
昨年のやり方と実績からすると、申請すれば全員貰えるという可能性も十分ある。それなのに申請しないのはもったいない
昨年実施された「学生支援緊急給付金」をご存じでしょうか。もしかして予算が足りずにもらえない学生がいたたという認識をしてはいないでしょうか。
下記のサイトを見てください。実は、2月になってもまだ支給事務をしていたのです。途中で何度も追加配分をしていたのです。そして、下記のような記述も確認できます。
今回も、応募者数についての調査と2次配分が予定されています。つまり、「応募した人数分の枠を後から用意する」という可能性は非常に高いです。
予算についても、国には「予備費」があります。10万円を10万人が申請してもたったの100億円。数兆円ある予備費から簡単に支払えます。予算の心配など、いりません。申請さえすれば、高確率で貰えると考えられます。
まとめ とにかく申請を!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
私が伝えたかったことはただ一つ。「とにかく申請を!」。 これだけです。
書類がそろわずとも、5つの条件を満たせずとも、日本語でA4の紙2枚を書け、経済的に苦しいと感じる学生であるならば、それだけで申請は可能です(厳密にいえば、書類なんて代筆でもよいのですが)。
どうせもらえない。なんてこともありません。上に書いた通りです。
さらにダメ押し。あなたが大学の担当者だとして、申請書から「御金をあげなくても大丈夫な、本当は苦しくない学生」を判断するとしたら? というのを考えてみてください。とても難しいはずです。「苦しい」と言っている人の申請を却下にするというのは、これほど難しいのです。
さらに、自分はその学生を選ぶだけ。何人選んでもいい。選んだ学生には、国からお金が振り込まれる。というのが学校担当者の立場です。後で問題になりそうな、ほぼ何も書いてないとか、あまりに不自然とかいうような申請以外は、全部「必要なんでしょう」と言っておけば良いだけです。簡単ですね(笑)。 実際、「全員を推薦しました。とHPに書いていた大学もあります。いい担当者ですね。
この記事をきっかけに、一人でも多くの学生が10万円をもらって、それを有効に使ってくれることを願っています。
また、周囲の学生にも、是非内容を伝えてあげてください。上に書いた通り、競争相手が増えることは問題にならない可能性が高いのですから。
もしご質問などあれば、可能な限りお答えしますのでコメントしておいてください。
おまけ:豆知識&ありそうな質問を先につぶすコーナー
・各学校に割り当てられた予算は、学生数の8%の人数分。ここに給付奨学金を受給していて申請扶養の人の数は含みません。
・学校が対象者にすると決めた後、国や学生支援機構はまともな審査をしません。そもそも、申請書や添付書類は学校が補完するだけで国や支援機構には送りませんので、審査に必要な材料など学校以外は持ち合わせません。
昨年だと、氏名・学籍番号・生年月日・口座情報くらいだったかな。これで審査なんて無理。口座番号の桁数がそもそもおかしくないか?みたいな形式チェックだけです。
よって、審査基準を文科省や支援機構に問い合わせても「無意味」です。本当に。
・学校からの推薦提出の締め切りは、1月21日(金)。もし学校が定めた期限を過ぎてしまっても、ダメ元で頼み込めば受け取ってもらえるかも…? (この記事読んだ人は、紙を2枚書くだけでよいと分かったはずなので期日までにそのくらいやってくださいね!)
・昨年だと、学校が支援機構に学生のデータを出してから1~3週間で入金されています。締め切り間際に出した学校の分はどうしても混雑で入金が遅くなります。
・数千人、数万人規模の大きな振込なので、通常は朝一で着金します。朝10時に通帳を見て入金されてないなら、次の銀行営業日(=平日)までお預けという可能性が高いです。
・この記事の情報の出元は、ほぼ全部文科省公式サイトです。学生向けではなく、学校担当者向けの資料を読めば必要なことは全部書いてあります。
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