第1話 背油をすする尾道ラーメン「凄麺 尾道中華そば」
コロナ禍で久しく移動をしていないが、出張や旅行で山陽道を通ると必ず福山サービスエリアに立ち寄る。ここの楽しみは何といっても尾道ラーメン。豚の背油のブロックが浮いた醬油ベースのスープのインパクトはすごい。
半固形の油が口の中でとろける食感が何とも言えず、健康のため塩分摂取を控えるように心がけているが、残ったスープに浮いた背油を箸で寄せてスープと一緒に一口、また一口とすするといつの間にかスープも平らげてしまう。そして満足感と罪悪感が同居する奇妙な感じになってしまう。
そんな尾道ラーメンが恋しくなり、近所のスーパーで手に取ったのがこの「ニュータッチ 凄麺 尾道中華そば」お値段は220円。メーカーであるヤマダイ株式会社(https://www.newtouch.co.jp/)さんは茨城県に本社を置く企業で、九州を除いて全国に拠点を置いている(2021年11月現在)。1948年に創業以来「価値の追求」として、本物志向と美味しさの追求を目指している。「ニュータッチ」はそのブランドの一つ、「凄麺」は独自の製法により生み出されたノンフライ麺で、ゆでたてのツルツル・モチモチの食感をカップ麺で再現しているとのことだ。
さっそく開封してみることにする。しまなみ海道と尾道ラーメンがデザインされた蓋をめくると、中には3種類の小袋と見た感じ硬めの麺が入っている。このうちかやくの袋だけを麺の上にあけてお湯を注ぎ、液体スープとレトルトの具はふたの上で温める。
待ち時間は5分。この5分に注目してみたい。3分でなくて5分。3分のラーメンは食べているうちに食感が変わってしまい、僕のように食べるのが遅い人間にとっては、食べ終わるころにはしっかりと水分を吸った残念な味になってしまう。それがこの麺ならば最後まで新鮮な食感が味わえるのがいい。
きっちり5分を待ち、液体スープを入れ、レトルトの具を開ける。レトルトの具には4㎜くらいのチャーシューとメンマ、そして尾道ラーメンの代名詞とも言える豚の背油が入っている。豚の背油の再現度はいかに?店で食べる油よりも白く、びしっとしたダイスカット。まずは背油を一口。
いける!
背油は半透明になるかと思ったが色はそのまま変わらず。でも口の中で柔らかく溶ける食感は申し分ない。麺は平打ち麺で期待通りコシがある。メーカーが胸を張るのはうなづける。この凄麵には平打ちの他に太麺、細麺などバリエーションがいろいろとあるらしい。これはいろいろと試してみたい。柔らかいチャーシューや、しゃきしゃきの歯ごたえのメンマなども納得のいくもの。
このヤマダイ株式会社さんはこの他にも様々なブランドやテーマでカップ麺を売り出しており、商品のバリエーションは豊富。これからいろいろと試すのが楽しみだ。
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