融資を断られたら、必ずその理由を聞きましょう
11月というのに暖かい、というか暑い日が続いていますね
寒いよりいいか、と感じてしまう融資コンサルタント 山口です。
最近、身近なところで金融機関に融資を申込んだが断られた、
という話にいくつか接しました。
1.断られたとしても、やるべきことがあります
詳しく経緯をお聞きしたわけではないのですが、おそらく
コロナ融資は調達しており、追加での申込みだったのでは
と想像しています。
融資の可否については金融機関側にも考えや都合があり、
それなりの決済システムを経由しての結論であることは
間違いありません。
金融機関としては相手先企業の業績、コロナや物価高騰の影響
からの回復具合、この先の見通しなどを勘案しながら、
最終的には「ちゃんと返済してもらえそうであれば、貸す」と
スタンスとなります。
審査の結果、社長に意にそぐわない結果になることもある
でしょう。
しかし、謝絶という残念な結果になったとしても、社長には
かならずやっておかなければならないことがあります。
それは「謝絶の理由」を金融機関に聞いて確認することです。
2.「謝絶の理由」を聞いて、改善ポイントを理解しよう
これはとても大事なことです。
改善すべきことを知り、対策をおこなうことで次回に
融資を得られる可能性を大きく高めることができます。
理由を聞く際は、このように言うといいでしょう。
「今回の謝絶は承知しました。現状、当社に至らない部分が
あり、このような結論になったと思いますので、今後融資を
していただけるよう改善すべき点を具体的に知りたいのです」
このように聞かれて、イヤな顔をする人はいないでしょう。
ただし、その回答が
「総合的に判断しました」など、曖昧なものであった場合、
そのまま容認してはいけません。
「それでは具体的ではなく、改善点がわからない」と
ハッキリ言いましょう。
このような担当者は誠意があるとは言えず、お願いしている
社長の立場をちゃんと考えていると言えません。
時に腹立たしく感じることもあるかもしれませんが、とりあえず
それは顔には出さずに大人しくしておくとして 笑
3.金融機関には「謝絶の理由」を伝える義務がある
これを知る人はなかなかいませんが、金融機関には
「融資を謝絶した場合、その理由を具体的に説明する義務」が
あります。
これは金融機関を監督・指導する金融庁が定める
「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」に記載されています。
中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針 : 金融庁 (fsa.go.jp)
もし、金融機関の担当者がちゃんと理由を説明しない時は
「金融庁の監督指針の中に謝絶理由を答える義務があると書かれています」
と伝えて下さい。
これを言った時点で結構、相手は面食らうと思いますが、
それでも答えを濁すようであれば、とどめの一言は
「では金融庁に問い合わせてみます」。
金融機関は金融庁からダメ出しくらって、指導を受けることを
恐れています。
なぜならば、それに対応するために面倒な書類作成や手続き、
担当者や上司の査定にも影響するからです。
もちろん、金融庁への問合せは本当の最終手段であり、
できればお互いにそれは避けたいものです。
改めて話を元に戻すと、融資申請が断られたとしても
しっかりとその理由を聞いて、その後の融資申請が通る可能性を
高めるための改善に活かすということです。
とても大事なことです。
臆する必要は何もありませんので、必ず聞きましょう!
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