死ぬかもしれない夢
見た夢をそのまま書く。
絞首刑になるかもしれない。しかし日々を変わりなく自宅で送っている。
絞首刑になることが確定した状態で、生活だけは何も変わらない。
映像だけで見た執行部屋。
床がガンって開いてビクンって。
ブランコで あーした天気になーれ をするように、スリッパは吹っ飛ぶらしい。
しばらく前後に揺れているが、瞬時に事切れているわけではないらしい。
そういう状態に、僕はなるかもしれない。
普通の日々だ。
朝起きるのがつらくて、今日も行きたくないって呟きながら洗濯機を回す。
珈琲を淹れながら妻に抱きついて、「ヤメぇ!」って。
暖房をつけるのを忘れてた。部屋がまだ温まりきってない状態で長女が降りてくる、ぶつぶつ言いながら。
次女は余裕ぶっこいて7時15分に降りてくる。
自家製ヨーグルトにフルグラをかけ、蓮コラの気色悪さをスプーンで作り出し「見てー」って笑う。
普通の日々だ。
僕は死ぬかもしれない。
本当か?
普通の日々だ。
僕は本当か?
普通の日々。
僕は死ぬかもしれない。
晴れている。
カラスがフロントガラスに糞を落としている。
風で自転車が倒れている。
隣人は相変わらず鳥に餌付けをしている。
誰も止まってくれない。
いつもの対象者に会う。
いつもの同僚に会う。
コロナは終わっていない。
普通の日々
僕は死ぬかもしれない。