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網戸初め

昨夜は窓を空かして、一部網戸にして寝た。
今年になって最初の網戸の夜、いわゆる「網戸初め」をした。
蒸し暑かった。
蒸し暑いのにもかかわらず、これといった夏の掛布団がなく、年中羽毛布団だからどうにもならない。
昨夜は羽毛布団を被ったら暑いし、脱いだら寒い。
そのくせ窓をしっかり閉めて寝たら暑い。
それぐらいの春と夏の間のミドルな気温。

寝付きが悪かった。
羽毛布団、脱いで、被って、脱いで、被って。



「プイーーン」

耳元の「プイーーン」は蚊のサインだ。
蚊が部屋の中にいる。

蒸し暑さでカモフラージュされてたけど、僕はあちこちがかゆかった。
寝付きが悪かった原因はかゆさ7割、蒸し暑さ3割だった。

暗がりの中で右の二の腕をパチンと叩く。
スマホライトで確認すると血を含んだ蚊を仕留めていた。


「プイーーン」


まだおる。
天井の電気を点けて、結局4匹を仕留めた。

網戸は閉めていたが、網戸と反対側の窓ガラスのすき間が数cm開いていた。
網戸初めは気を付けないといけない。
夏もたけなわになってきたら蚊への配慮が行き届き、防蚊対策が万全になる。しかし網戸初めは蚊への意識を忘れかけている。毎年ひどい思いをするのに、網戸初めの時期には昨年のことを忘れているのだ。喉元過ぎれば熱さ忘れている。

網戸初めの細心の注意を怠って、
昨夜は計8か所刺された。
左のまぶたが腫れた。


特に気に留めてないと思うが、「網戸初め」は僕の造語だ。「はじめ」と読むか「ぞめ」と読むかは、読み手に委ねることにしている。