「失笑」の話
「失笑」については、クイズ番組などで、多くの人が誤用しているということと本来の意味はこうだったんですねということが紹介されて、
「ふーん、そっかー」
となって終わっている。
終わっていないか?
終わっているだろう。
きっと終わっている。
その後ほどなくして、友達の雑談にサブいぼを立てた時に、
「失笑やな」
そう言っていないか?
言っているだろう。
きっと言っている。
先のクイズ番組で「ふーん、そっかー」と得心していた出演芸能人さんも、ほどなくして別の仕事で、
「失笑ですね」
そう言っていないか?
言ってる。言ってる気がする。
なぜならあまりに使い勝手がいいから。
「失笑」という、簡潔で覚えやすくてどこか知性が含まれるこの言葉は、
使い勝手がいい。
カリスマ芸人さんがたぶん初めに言って、それを聞いた僕らは言ってみたくなった。
みんな言いたいのだ。
さらに大多数が誤用を繰り返しているから、誤用と分かって多少使っても指摘されることはない。「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」の本質が、「失笑」の使われ方にも表れている。そんな気がする。
言い過ぎ…?
一旦「ふーん、そっかー」となったことでも、
ヒトは習慣や惰性、多数派の力に負けて、あるいは忘れさせられて、
快の選択をする生き物だなと。
そんな話。
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