「そうそうそう」
こっちがまだ納得してないのに、まだ共感してないのに、うなづいてないのに、自分の説明のターンを終えるや否や、間髪入れず「そうそう」と言う人がたまいにる。
こっちとしては、そのまま行ったらもう少しで「そうそう」の納得域に達するにも関わらず、「そうそう」を先取りされて萎えてしまう、そんな経験をすることが多い。
べつに反論する気はさらさらないのに。むしろじっくり聴いて、もう少し待って、じっくり共感して、なんなら共に分かち合いたい。なのに何故。すぐ言う。すぐ「そうそうそう」。3回重ねる人もいる。
「そうそう」を先取りしてこられる時点でのこちらの納得度は、実はまだ弱い。メダカの稚魚のように、生かすも殺すも環境次第だ。それをなんだ。ブルーギルのように外から先制攻撃なんか仕掛けてきてさ。
じっくり丁寧に育ててたんだよ。ドモホルンリンクルの工場の人みたいに、自分が共感できる瞬間を1滴1滴見守って待ってたんだよ。
本当はもう少しでこっちも「そうそうそう」になってたのに、雑に「そうそう」を先制してこられたら共感が消えて何故か反骨心さえ芽生えてくる。
とうとう芽生えさせちまったな。寝た子を起こしたのはアンタだ。後はどうなっても知らねえよ。
癖か。
分かってる。
癖だろ、3回言う人。