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同人誌を3000冊売った話。
はいどうもー! 山田スイッチです。
夏ぐらいから書きたかったこの話。やっと書くことができますドグ~。
今回の「同人誌を3000冊売った話」ですが、詳しくは
「同人誌を青森県内だけで3000冊売った話」なんです。コミケにも出ずに。
なんでなんで? 青森県民って同人好きなん?
いや、そんなわけあらへんがな。
津軽弁で言ったら「んなわきゃねーべよ」ですね☆
同人誌を同人印刷で刷ったら、普通に売りに行くのはコミケです。
これが正しい道だと思います。
しかし、本を買う時皆さんはどこへ行きますか?
そう。本屋さんですよね。
私はバカだったので、最初に刷ったおばあちゃんをテーマにした同人誌を、本屋さんに売りにいったのです。
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なんと、表紙デザインはアーティストのやまもとゆみ さん!!
わが家のおばあちゃんは、破天荒な人でして。その字の如く「天を破るほど荒い」性格をしているんですね。それで、そのバッチャに関するネタをもう
10年の間、読売新聞青森県版で連載していた私は、この出版不況の世の中で
自分で印刷して売ろうと思ったのです。最初に刷った部数は550部でした。
街で一番大きい本屋さんに行くと、本屋さんはこう言いました。
「うちに置いてもうちでしか売れないから、取り次ぎ屋さんに行くといいよ。青森図書という会社があるから」と。
本といえど、ISBN(書籍コード)もバーコードもないただの同人誌です。
でもページ数はなんと、160ページ。すべてが青森のおばあちゃんの話。
でも地元紙の人気連載だったので、知ってる人は意外と多かった。取り次ぎ屋さんはバーコードのない本に対してかなり悩んでくれましたが、
「いいでしょう。売りましょう!」と言ってくれました。
ここで、私が刷ったたった550冊の同人誌は、青森県内ほぼすべての書店に並ぶことになったのです。
まずは300冊の納品。本を出すとすぐに、地元新聞が取材に来てくれました。
そうです。青森県内では物書きはまだ珍しいのです。
そして新聞に載ると、今度はテレビの出演依頼が来ました。青森放送さんからです。
テレビの電波使用料というのは、恐ろしく高いものです。50万あってもテレビじゃ宣伝できません。なのに、地元のテレビ番組で地元作家が本を出したというニュースは、ただで放送してくれるのです……!
そんなわけで、TV番組に取り上げていただき、20分ほども本の内容を語ったら、翌朝から本が飛ぶように売れたのです。
550冊の在庫はすぐなくなりました。テレビに出た翌日、同人誌印刷の会社に増刷を願いました。これで1100冊。この1100冊も2ヶ月で売り切れました。ここでまた増刷をかけ、1650冊。
青森県民というのは、地元を応援する気質にあふれているのです。増刷は4度行われ、2200冊に。2年経って私はある決断をしました。
「2巻を出そう!!」と。
2巻を出せば、またテレビ出演依頼が来ます。そうすれば2巻が宣伝され、1巻を買う人がまた現れるな、と。
ここで私は少なくても1000冊は売れると踏んで、2000冊の同人誌を発注しました。同人印刷は、冊数が多いほど値段が安くなるのです。
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1巻の単価は一冊1080円で原価が350円でしたが、
2巻の原価は160ページで190円です。一度に2千冊刷ったから!
実を言うと同人誌が売れたことで、本来、出版社から出せば10%しか入らない印税が、35%ぐらい入ることになりました。
千円のうち百円しかもらえなかったのが、350円もらえるようになった。
1000ー350(印刷代)ー300(30%を取り次ぎやさんに納める)=350円(売上)です。
今の時代、本は初版が2000部というのが多いんです。昔は5000部だったけど、本が売れなくなってきているので。でも一生懸命書いた本の印税が10%だったら、半年かけてたったの20万円しかもらえない計算になります。なので、2000部で70万円の純利益が入ってきたときは、本当にありがたかったです。
2巻を出すタイミングで、2200冊あった1巻がもう底をついていたので、また増刷することにしました。これで五刷の2750部です。
そして今、1巻2巻の合計が、3千冊以上青森県内のみで売れるようになりました。取り次ぎ屋さんが集計出してくれるのが半年に一度なのですが、
今まで売れた冊数だけでも3千冊を超えました。
本を出すのって、楽しいことです。
実をいうと私は、中学2年生から地元のコミケで同人誌を作っているのです。何も知らない中学生が、イトーヨーカドーのコピー機で作った初めての同人誌は、TMネットワークの同人マンガで、20ページのものを20冊。表紙は模造紙でした。
1巻と2巻の同時発売で、40冊が売れた時、不思議な魔法を見る思いでした。
2000円くらいの売上を見て、「次のコミケもこれで出よう!」と友達と盛り上がりました。
そういえば。noteで描いていらっしゃる漫画家トキワセイイチさんの同人誌『きつねとたぬきといいなずけ』、すごくいいです。ほっこりします。
『うちのバッチャ』はどちらかというと、ほっこりじゃなくて爆笑エッセイだから……。(*´ω`*) もし読みたい方がいらしたら、今度実物の本をnoteで買えるような記事を作りますので、どうぞよろしくお願いします☆
すぐに買いたいという方(いる……のか?)は、こちらを!
1200円で送料込みの『うちのバッチャ』通販サイトです。
今ならドグ子のポストカード(5枚入り)がついてお得です\(^o^)/
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