素敵な美術展のお話をnoteに
愛媛県の山間に城川町という町があります。その町にある小さな小さな美術館のお話しです。その美術館の展覧会がとても素敵なんです。
展覧会には、全国各地から1万点以上の作品が寄せられますが、応募された作品がすべてが展示されるんです。
展覧会で守らなければいけないルールが一つ、応募する時のキャンバスです。決められているのは、とってもとっても小さなキャンバスです。
それは細長い小さな板。
昔から日本人の朝食に欠かせないあるものをのせている板です。
板の上にのっているのは魚のすり身の加工品。
分かりましたか・・・?
その美術展のキャンバスは「かまぼこ板」なんです。
今年で26回を向かえる「全国かまぼこ板の絵展覧会」は、かまぼこ板をキャンバスにして、応募する美術展なんです。
私は、かつて20年近く、画家の折笠勝之さんやタレントの車だん吉さん、絵日記作家の神山恭昭さんらと共に、その展覧会に審査員として参加させて頂いていました。
初めて審査会場を訪れた時に、本当に驚きました。体育館の中に、たくさんの長テーブルが用意され、その上に1万枚以上のかまぼこ板に描いた絵がずらりと並んでいたのです。それはそれは壮観でした。
応募者の中には幼児や100歳以上の人たちもいて、小さなかまぼこ板には、それぞれの人生や、その時々の想いそして時代を切り取った出来事が記されていました。
作品の一枚一枚に、描いた人の物語が映し出されていたのです。
阪神淡路大震災で被災した子どもたちの作品や東日本大震災の直前に送られたことで、被災を免れ、奇跡的にギャラリーに届いた作品など、私が審査に関わった20年近くの間にも数々なドラマを見ることになりました。
白血病と闘っていた女性が、ギャラリーに「うららかな頃」というタイトルで、猫の絵を描いて応募し、七夕の日に、亡くなりました。娘さんの応募を知らなかった両親に、ギャラリーが出したお礼状が届いたことで、両親は娘さんが作品を出品したことを知り、展示会場に訪れます。
そこで娘さんが描いた絵に初めて対面して、涙するという出来事もありました。
愛媛県西予市城川町にあるギャラリーしろかわの全国かまぼこ板の絵の展覧会は、これまで心温まる数々のエピソードを生んでいます。
今年も7月から開催の予定で、現在作品の募集をしていて、4月20日が締め切りだそうです。
かまぼこ板に描いた絵に会いに、小さな美術館を訪れて、作品一つ一つのドラマを知るのもこの美術展の魅力です。
「毎日がバトル:山田家の女たち」
《本当に凄い美術展じゃわい》
毎朝のつぶやきを撮影した後のばあばとの会話です。
「あんたも、審査風景を取材しとったけど、審査会場の映像を見て、ビックリしたんよ、もの凄い数じゃったねー」
「松山であった、作品の一部を展示した展覧会に、お母さんも行ったことあろー」
「感動したよ、あの時、あんな小さい板にそれぞれが思う事を描いとるんが素晴らしかったわい、普通の美術展とはどこか違わい、身近な感じがするんよね」
私は、そんな素敵な美術展に関わらせて頂いていた事を今もとても、光栄なことだと思っています。
そして、これからもこの展覧会が長く続いていくことを願っています。
【ばあばの俳句】
うららかや可愛い子らに手を振りぬ
母はかわいいイラストを描きました。今回はイラストが先に生まれ、それに句を詠みました。
母は春の暖かい日に、可愛い幼稚園児たちのグループに出会いました。その可愛い姿に思わず手を振る自分を詠んだ句です。
春になると、幼稚園児や新一年生などかわいい子どもたちの姿を見かけることが多くなる気がしますね。
見ているだけで笑顔になっている自分がいます。
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私のアルバムの中の写真から
また明日お会いしましょう。💗