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香りの記憶
ある朝、玄関の扉を開けると芳しい香りが鼻先を通り抜けていった。
思わず十字の形をしたオレンジ色の小さな花が目に浮かんだ。
この花の香りは毎年祭りが終わったこの時期にやってくる。
甘く芳しく、魅惑的な香りを発するのは金木犀の花だ。この香りが幼い頃から好きだった。
だから成人してから初めて買った香水は金木犀だった。芳醇な香りを纏いたかったからだ。
この季節は、散歩しながらいつも近くの家の金木犀に感謝している。
特に60歳を過ぎてから、この香りに余韻を感じるのはなぜだろう。人生を重ねた分だけ香りの思い出が詰まっているからだろうか。
亡くなった父もこの香りが好きだった。
「今年も金木犀の季節になったなー、本当にええ香りじゃ」そう話していた父の笑顔が浮かぶ。
香りがきつすぎて苦手な人もいるそうだが、私は金木犀の香りが好きでたまらない。
この花の時期は、何故か懐かしい人を思い出す。
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