仕事の出会いは一期一会と思うべし
テレビ局でアナウンサーやディレクターの仕事を43年間続けた後、現在フリーアナウンサーとして仕事をしている私は、組織にいた頃の失敗や経験から自分なりの仕事への心構えを持っています。
それはとてもとてもシンプルな二つのことです。
「間違ったら、すぐに詫びる」
「仕事の出会いは、一期一会と思うべし」
いつもこの二つを心がけています。
現役時代、番組を送り出す中で、たくさんの失敗を重ねてきました。
仕事を始めた頃、約束の時間までに取材先にたどり着けず、信頼を失くしたことがありました。
大切な電話番号を間違えて紹介してしまい、お詫びに伺ったことも度々あります。
災害報道のために、取材していた映像がお蔵入りになった事や時間をかけて収録したにもかかわらず、企画が変わって放送出来なかった事もありました。
組織にいた頃は看板に守られて救われていたこともたくさんあったと思います。それがフリーになって一人で全てを背負う事になると、一つ一つの失敗が自分自身に重くのしかかってきます。
フリーとして生きていく中で、深く心に刻んでいる仕事への心がけの一つは「失敗を真摯に受け止め、間違った時はすぐさまお詫びをする」と言う事です。
お詫びをするのはとにかく早い方がいいと思っています。
これは、数多くの失敗から学んだことです。
そして、もう一つ大切にしている仕事への心がけが「常に一期一会の精神で人と関わる事」です。
何度も会う機会がある人であっても常にこれが最後かも知れないと考えて、そのときの出会いを大切にする気持ちで人に接するのです。
人生においてはもちろんですが、仕事においてもとても大切だと考えています。
出会いのスタートがビジネスでの関わりであったとしても、人間同士の真摯な出会いとして捉え、出会えたことに感謝し、その一時を大切に過ごせば、それが人生の貴重な経験になると信じています。
人生で出会える人の数には限りがあります。
きっかけが仕事であったとしても、その人に出会えたことが幸せなのです。そう思えば共有する時間の意味も重さも、相手に対する思い入れも、自分の本気度も違ってきます。
「一期一会」の心を持って人に接していれば、あの時にこう話しておけば良かったと言う後悔も少ないし、不用意な言葉を発することも無いのではと思います。
私は、仕事であっても「一期一会」の心を大切にしています。
「間違ったら、すぐに詫びる」
「仕事の出会いは、一期一会と思うべし」
このシンプルな二つの事が、私の仕事への心がけです。
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