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山田萌
2020年5月30日 20:44
翡翠の瞳が開いたよひまわり ひらひら 昼下がり緋色のひぐらし一目見て柊ひめごとひとりきり
2020年5月29日 22:33
葉脈を透かす西日青はますます深く人々は目を細める遠くへ行ってしまった声を拾い集めるように無線拡声器から大きな大きな鐘が鳴る虫たちは飛び続ける呼吸を忘れることなく光の差す方へただ 光の差す方へ
2020年5月28日 18:14
にわかにもたらされたそれらは雨樋を伝って陸へトタン トタン雲間から覗くパステルあのおじいさんはイーゼルを下げて出かけるかしらガラス窓の水晶草花たちがいちばん美しいとき
2020年5月27日 23:18
濃密な睡眠をよそに向こうの世界は水底に沈み鍵盤をなでる薄桃色あどけなさと狂気に見惚れた刺すような日差しを思い起こすシャボンのマーブル模様汗ばんだ首筋をさらう見上げた窓はがらんどうここにいないのは なぜ
2020年5月26日 23:11
美しくいたいなら 美しい言葉を話すことたましいの神話優しくありたいなら優しい言葉を話すひとといること未来永劫遥か先の生命へ絶え間なく 叙情詩を詠み合えばきっと健やかであれると