見出し画像

【表現辞典】霊石典_名作家の文章〈16〉坂口安吾『文学のふるさと』

霊石典

〈おしらせ・索引〉

 この記事は、私が編集している『霊石典』の派生記事です。名作家の作品の中から、『霊石典』収録の言葉が使われた印象的な文章を紹介します。言葉に興味を持つきっかけとして、あるいは、言葉をさらに深く理解する参考として、ぜひ本編の記事とあわせてお読みください。

坂口安吾『文学のふるさと』(青空文庫

 その余白の中にくりひろげられ、私の目にみる風景は、可憐な少女がただ狼にムシャムシャ食べられているという残酷ないやらしいような風景ですが、然し、それが私の心を打つ打ち方は、若干やりきれなくて切ないものではあるにしても、決して、不潔とか、不透明というものではありません。何か、氷を抱きしめたような、切ない悲しさ、美しさ、であります。

ここから先は

184字
ことばには、目には見えない力が宿っています。霊石典では、言葉の力を掘り起こし、その力を文章表現に活かすことを目指しています。

霊石典

1,000円

ことばには、目には見えない力が宿っています。霊石典では、ひとつの記事でひとつの語句を取り上げ、意味や印象、類語や用例などを探るとともに、そ…

期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

過去にたくさんの記事を書いています。マガジンに分類しているので、そちらからご覧ください。