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創作の本音〈三〉好きな文体
これからは、創作をしていて感じたことや、活動目標などを発信していこうと思います。創作の裏側や本音を語っていきます。
好きな文体
最近、『おとぎばなしの手紙』という活動を再開させた。これは二年ほど前にはじめたもので、童話のような愉快な文体で綴る、日記のような、短い物語のような作品だ。
もともと十話書く予定だったので、それを書き終えてからはほとんど新しい記事を書いておらず、一年以上あいだが開いてしまったのだが、先日、久しぶりに新しい話を書いた。
この文章を書いているときは楽しい。基本的に私は文章を書くのがそんなに好きではなく、できれば書きたくないと思うくらいなのだが、この『おとぎばなしの手紙』を書いていると、童心に帰るようで、心が空に開けていくように感じる。
切手というのは、それはどう見たって舐めたって、ただの小さな紙なのに、なぜこれを貼るだけで手紙があなたのところに届くのでしょう。わけをしりたいものです。
みんな切手になにかしかけがあるとおもっていますが、わたしのかんがえは少しちがっていて、わたしはきっとあのポストというものに秘密があると睨んでいます。これは内緒にしてもらいたいことですが、きっと、夜になるとポストが歩いて手紙を配っているのだと思います。
しかし、それは楽に書いているということでもない。この文章では、意外な言葉の繋がりや、頭がおかしい展開がなくてはならず、それはむしろ、ふつうに書いていては生まれない。言葉と言葉、あるいは文章と文章というものは、まるで磁石のように、自然とくっつきたがる組み合わせがあるものだが、その流れをこの『おとぎばなしの手紙』では解体しなければならないのだ。
すいすい書けるときは「こんなに書きやすい文章はない」と思うくらい簡単な文体なのだが、あまり書きすぎていると、いつのまにかやっぱりパターンに陥ってしまって、新鮮さや意外性がなくなってしまう。
それでもやっぱり、自分が書くもののなかでいちばん好きな文章だ。週にひとつくらいは書いていきたい。
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