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【表現辞典】霊石典/名作家の文章〈13〉宮沢賢治『雪渡り』

霊石典

〈おしらせ・索引〉

 この記事は、私が編集している『霊石典』の派生記事です。名作家の作品の中から、『霊石典』収録の言葉が使われた印象的な文章を紹介します。言葉に興味を持つきっかけとして、あるいは、言葉をさらに深く理解する参考として、ぜひ本編の記事とあわせてお読みください。

宮沢賢治『雪渡り』(青空文庫)

ひるはカンカン日のひかり
よるはツンツン月あかり、
たとへからだを、さかれても
狐の生徒はうそ云ふな。

 我々はみんな「太陽がカンカン照る」という表現を知っていますし、日常的に使っています。しかし、「だったら月明かりは、なんと表そうか?」と考える人は、なかなかいません。しかし、宮沢賢治は、さも当然のように、月明かりにも擬態語を求め、それを「ツンツン」と表現しました。太陽とは違う、冷たい感じのする月光を表すのにぴったりの擬態語です。

 この記事では、[かんかん(カンカン)]が使われた文章を紹介しました。

 ぜひ、本編の記事もお読みください。


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