見出し画像

【表現辞典】霊石典/名作家の文章〈14〉岡本綺堂『両国の秋』

霊石典

〈おしらせ・索引〉

 この記事は、私が編集している『霊石典』の派生記事です。名作家の作品の中から、『霊石典』収録の言葉が使われた印象的な文章を紹介します。言葉に興味を持つきっかけとして、あるいは、言葉をさらに深く理解する参考として、ぜひ本編の記事とあわせてお読みください。

岡本綺堂『両国の秋』(青空文庫)

白い仮面めんを着けたように白粉おしろいをあつく塗り立てたお絹のひたいぎわから首筋にかけて、白い汗が幾すじかの糸をひいてはじくように流れ落ちるのを

 汗が首筋を流れる様子を「はじくように」と表現しています。暑苦しい場面ではありますが、皮膚の表面からパッと汗が飛び出すようで、まとわりつくようなベタつきは感じさせません。むしろ、爽やかな若々しさや、活動的な印象を受けます。

 この記事では、[はじく(弾く)]が使われた文章を紹介しました。

 ぜひ、本編の記事もお読みください。


ここから先は

0字
ことばには、目には見えない力が宿っています。霊石典では、言葉の力を掘り起こし、その力を文章表現に活かすことを目指しています。

霊石典

1,000円

ことばには、目には見えない力が宿っています。霊石典では、ひとつの記事でひとつの語句を取り上げ、意味や印象、類語や用例などを探るとともに、そ…

過去にたくさんの記事を書いています。マガジンに分類しているので、そちらからご覧ください。メンバーシップもやっています。誰でも見れるつぶやきも書いています。